台湾有事のシナリオ 日本の安全保障を検証する
上製
森本敏,小原凡司 編著
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出版社:ミネルヴァ書房 |
出版年:2022年01月 |
コード: 352p ISBN/ISSN 9784623093052 |
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米・中・露などの大国による新たな戦略的競争の時代に突入した現在、日本がとるべき安全保障政策とその課題は何か。本書は、米国ヘリテージ財団と繰り返した日米合同研究会を含む研究プロジェクトをベースに、台湾をめぐる軍事衝突について考え得るシナリオを描き出し、日本が直面するであろう課題について考察する。軍事的緊張が高まる中、連続した情勢判断と意思決定を強いられることになる日本が、今しっかりと考えておかなければならないことは何なのか。豊富な実務経験と研究経験を持つ執筆陣が、最新の知見を提供する。
・米国ヘリテージ財団との研究プロジェクトの成果 ・近年とりわけ注目が集まる「台湾シナリオ」を明快に描く ・経験豊かな執筆陣が、これからの日本の安全保障へ提言する
目次:
はじめに――なぜ台湾なのか
序 章 国際情勢概観(森本敏)
第Ⅰ部 台湾シナリオ
第1章 米中関係と日本の安全保障(森本敏) 1 中国の基本的国家戦略 2 バイデン政権の国家安全保障戦略 3 インド太平洋における日本の役割と課題
第2章 台湾シナリオ――米中戦略的競争のホットポイント(小原凡司) 1 インド太平洋地域において最も軍事衝突の可能性が高い台湾 2 台湾シナリオ――まだら模様のグレーゾーン
第3章 台湾シナリオに関与する米中以外のアクター(小原凡司) 1 欧州――トランス・アトランティックと戦略的自立 2 東南アジア――「ASEANの中心性」実現が課題
第Ⅱ部 各種戦
第4章 台湾シナリオと領域横断作戦(長島純) 1 宇宙、サイバー空間、電磁波における作戦(領域横断作戦) 2 日本の課題
第5章 台湾シナリオと自衛隊の作戦構想(廣中雅之) 1 西太平洋戦域における新たな戦闘様相 2 専守防衛と長距離攻撃力 3 戦略的抑止と対処構想の方向性
第6章 台湾シナリオと南西諸島の防衛(磯部晃一) 1 第一列島線と南西諸島の概観 2 南西諸島の島嶼防衛 3 米国インド太平洋軍の戦略構想とその変化 4 台湾危機における中国の侵攻様相と日米両国の対応
第7章 台湾シナリオにおける日米共同海上作戦(池田徳宏) 1 増強される中国海軍の艦艇 2 米海軍の将来像 3 海上自衛隊水上艦艇部隊の大変革 4 日米共同総合ミサイル防衛作戦 5 日米共同海上作戦
第Ⅲ部 日本の課題
第8章 台湾シナリオと日米防衛協力(武居智久) 1 アメリカは再び動き出した 2 中国の日米安全保障上の位置づけと選択的な関与 3 中国は「懸念」か「脅威」か 4 防衛力整備の日米ギャップ
第9章 台湾シナリオとグレーゾーン事態の国際法――日中共同声明の制約と域外サイバー行動の法的課題(黒崎将広) 1 忍び寄る中国のハイブリッド戦――問題設定 2 日中関係上の制約――日中共同声明における台湾の地位 3 一般国際法上の制約――中国・台湾地域に対する日本の域外サイバー行動の法的可能性 4 日本が域外サイバー行動を決断するとき――検討結果と課題
第10章 台湾シナリオと防衛政策決定における日本の課題(真部朗) 1 日米同盟の実効性を担保する法的・政治的枠組み 2 日本の意思決定枠組みの現状と課題 3 国家安全保障戦略と防衛計画の大綱の間を埋める国家軍事戦略
終 章 日本の課題と複雑な未来(小原凡司)
索引
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