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石川九楊著作集 別巻2 中國書史 上製
石川九楊
出版社:ミネルヴァ書房
出版年:2017年05月
コード:   914p   ISBN/ISSN 9784623077571
 
価格 9,900円
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殷代から清代までの書から、根源的な問題に切り込む。前例なき書史論であり画期的書論。

書の美はどこから来るのか? 王羲之に始まり、唐の三大家、宋の三大家を経て、碑学派へ。書は筆蝕の芸術であるという原理と方法を駆使し、新たな書の歴史の姿を明らかにした前人未到の探究。〈書史三部作〉の出発点![解説 稲賀繁美]

◎ 書が芸術であり得るのはなぜか。その根源的問題に切り込む書史論。
◎ 殷代から清代までの書を日中で比較し、書の芸術としての現代性をあぶりだす。

目次:
[中國書史]
しかし

〔総論〕
序章 書的表出の美的構造――筆蝕の美学
 一、書は逆数なり――書とはどういう芸術か
 二、筆蝕を読み解く――書史とは何か
第一章 書史の前提――文字の時代〈書的表出の史的構造(一)〉
 一、甲骨文――天からの文字
 二、殷周金文――言葉への回路
 三、列国正書体金文――天への文字
 四、篆書――初代政治文字
 五、隷書――地の文字、文明の文字
第二章 書史の原像――筆触から筆蝕へ〈書的表出の史的構造(二)〉
 一、草 書――地の果ての文字
 二、六朝石刻楷書――草書体の正体化戦術
 三、初唐代楷書――筆蝕という典型の確立
 四、雑体書――閉塞下での畸型
 五、狂草――筆蝕は発狂する
 六、顔真卿――楷書という名の草書
 七、蘇軾――隠れ古法主義者
 八、黄庭堅――三折法草書の成立
第三章 書史の展開――筆蝕の新地平〈書的表出の史的構造(三)〉
 一、祝允明・徐渭――角度の深化
 二、明末連綿草――立ち上がる角度世界
 三、朱耷・金農――無限折法の成立
 四、鄧石如・趙之謙――党派の成立
 五、まとめ――擬古的結語

〔本論〕
第一章 天がもたらす造形――甲骨文の世界
第二章 列国の国家正書体創出運動――正書体金文論
第三章 象徴性の喪失と字画の誕生――金文・篆書論
第四章 波磔、内なる筆触の発見――隷書論
第五章 石への挑戦――「簡隷」と「八分」
第六章 紙の出現で、書はどう変わったのか――〈刻蝕〉と〈筆触〉
第七章 書史の七五〇年――王羲之の時代、「喪乱帖」から「李白憶旧遊詩巻」まで
第八章 双頭の怪獣――王羲之「蘭亭叙」(前編)
第九章 双頭の怪獣――王羲之「蘭亭叙」(中編)
第十章 双頭の怪獣――王羲之「蘭亭叙」(後編)
第十一章 アルカイックであるということ――王羲之「十七帖」考
第十二章 刻字の虚像――「龍門造像記」
第十三章 碑碣拓本の美学――鄭道昭の魅力について
第十四章 やはり、風蝕の美――鄭道昭「鄭羲下碑」
第十五章 紙文字の麗姿――智永「真草千字文」
第十六章 二折法と三折法の皮膜――虞世南「孔子廟堂碑」
第十七章 尖塔を聳え立たせて――欧陽詢「九成宮醴泉銘」
第十八章 〈紙碑〉――褚遂良「雁塔聖教序」
第十九章 毛筆頌歌――唐太宗「晋祠銘」「温泉銘」
第二十章 巨大なる反動――孫過庭「書譜」
第二十一章 文体=書体の嚆矢――張旭「古詩四帖」
第二十二章 歓喜の大合唱・大合奏――懐素「自叙帖」
第二十三章 口語体楷書の誕生――顔真卿「多宝塔碑」
第二十四章 〈無力〉と〈強力〉の間――蘇軾「黄州寒食詩巻」
第二十五章 書の革命――黄庭堅「松風閣詩巻」
第二十六章 粘土のような世界を掘り進む――黄庭堅「李白憶旧遊詩巻」
第二十七章 過剰なる「角度」――米芾「蜀素帖」
第二十八章 紙・筆・墨の自立という野望――宋徽宗「夏日詩」
第二十九章 仮面の書――趙孟頫「仇鰐墓碑銘」
第三十章 「角度筆蝕」の成立――祝允明「大字赤壁賦」
第三十一章 夢追いの書――文徴明「行書詩巻」
第三十二章 書という戦場――徐渭「美人解詞」
第三十三章 レトリックが露岩――董其昌「行書書巻」
第三十四章 自己求心の書――張瑞図「飲中八仙歌」
第三十五章 媚態の書――王鐸「行書五律五首巻」
第三十六章 無限折法の兆候――朱耷「臨河叙」
第三十七章 刀を吞み込んだ筆――金農「横披題昔邪之廬壁上」
第三十八章 身構える書――鄭燮「懐素自叙帖」
第三十九章 貴族の毬つき歌――劉墉「裴行検佚事」
第四十章 方寸の紙――鄧石如「篆書白氏草堂記六屛」
第四十一章 のびやかな碑学派の秘密――何紹基「行草山谷題跋語四屛」
第四十二章 碑学の終焉――趙之謙「氾勝之書」
第四十三章 現代篆刻の表出
第四十四章 境界の越境――呉昌碩の表現
第四十五章 斬り裂く鮮やかさ――斉白石の表現

〔結論〕
第一章 書から見た中国史の時代区分への一考察
第二章 日本書史小論――傾かた度むきの美学
第三章 二重言語国家・日本――日本語の精神構造

凡例
解題
解説 歴史哲学としての『中國書史』――その「詩想」の「うつわ」と「うつし」(稲賀繁美)
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