中国はここにある 貧しき人々のむれ
上製
梁鴻/鈴木将久,河村昌子,杉村安幾子 訳
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出版社:みすず書房 |
出版年:2018年09月 |
コード: 314p ISBN/ISSN 9784622087212 |
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近代化の矛盾に苦しむ農村に、現代中国の姿を浮かび上がらせ、大きな感情のうねりを呼んだノンフィクション。人民文学賞ほか受賞多数。
都市の繁栄の陰で荒廃する農村。農業だけでは暮らせない人々が出稼ぎにゆき、ほとんど帰らない。老人は残された孫の世話で疲弊し学校教育も衰退した。子供は勉強に将来の展望をみない。わずかな現金収入を求めて出稼ぎに出る日を心待ちにする。 著者は故郷の農村に帰り、胸がしめ付けられるような衰退ぶりを綴った。孤絶した留守児童が老婆を殺害強姦。夢はこの世で最も悪いものと自嘲する幼馴染。夫の長期出稼ぎ中に精神を病む妻。「農村が民族の厄介者となり…病理の代名詞となったのはいつからだろう」。希望はないのか。著者は農村社会の伝統にその芽をみる。 底辺の声なき人々の声を書きとめようとする知識人のジレンマに、著者も直面する。しかし敢えて自分に最も近い対象を選び、書くことの困難にうろたえる自身の姿を読者に隠さない。こうして紡がれた語りに、農民も都会人も没頭した。第11回華語文学伝媒大賞「年度散文家」賞、2010年度人民文学賞、2010年度新京報文学類好書、第7回文津図書賞、2013年度中国好書受賞。
目次: まえがき 第一章 私の故郷は梁庄 第二章 活気あふれる「廃墟」の村 第三章 子供を救え 第四章 故郷を離れる若者たち 第五章 大人になった閏土 第六章 孤立する農村政治 第七章 「新道徳」の憂い 第八章 故郷はいずこに あとがき 訳者あとがき
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