室町前期の文化・社会・宗教 『三国伝記』を読みとく
/アジア遊学263
小助川元太,橋本正俊 編
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2021年11月 |
コード: 240p ISBN/ISSN 9784585325093 |
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室町時代に成立した、インド・中国・日本の三国にわたる説話集である『三国伝記』。 この作品が生まれた室町前期、とくに応永・永享期という北山文化と東山文化の狭間の時代の文化的状況はどのようなものだったのか。 作品としての『三国伝記』を再評価し、同時に、周辺作品や同時代資料から窺えるこの時代の人々の国際感覚や、彼らの置かれていた宗教的環境、社会的状況や文化的状況などを照らし出し、『三国伝記』という作品が生まれた室町前期という時代を捉え直す。
目次: [序言]本書の見取り図―『三国伝記』から読み解く時代と作品 小助川元太
Ⅰ 『三国伝記』から見る室町前期 『三国伝記』に見る室町前期の唐招提寺縁起 橋本正俊 夢窓派の応永期 川本慎自 【コラム】足利直冬の上洛・没落と石塔・桃井・山名・斯波―『三国伝記』が描いたもの・描かなかったもの 谷口雄太 【コラム】六角満高の近江国支配 新谷和之
Ⅱ 『三国伝記』の宗教的環境 『三国伝記』生成の前夜―琵琶湖東の宗教的環境の一端〈倍山と常陸・出羽・濃尾〉 牧野和夫 『三国伝記』巻第十二「仏舎利勝利事」と『釈尊御舎利儀記』 高橋悠介 『三国伝記』における「霊地」考 柏原康人 【コラム】室町殿の外出と寺院 細川武稔
Ⅲ 『三国伝記』という「作品」を読みなおす 〝三国伝記〞という編述 竹村信治 『三国伝記』と禅律僧―「行」を志向する説話集 小林直樹 三国伝記と韓朋賦―変文と説話㈢ 黒田彰 【コラム】連環する中世 鈴木元 【コラム】馬鳴・龍樹をめぐる因縁とその諸相―『三国伝記』巻一第七を端緒として 本井牧子
Ⅳ 『三国伝記』とその周辺 『三国伝記』における韓湘説話の主題 三田明弘 『壒嚢鈔』と『三国伝記』―斑足王説話の比較を中心に 小助川元太 素材としての説話―『三国伝記』と『沙石集』 加美甲多 【コラム】『三国伝記』が伝える室町期の三国志受容 田中尚子 【コラム】室町時代における『太平記』の享受―『応仁記』を中心に 小秋元段
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