書物学 第22巻 禅寺の学問 相国寺・両足院の知の体系
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2023年02月 |
コード: 100p ISBN/ISSN 9784585307228 |
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中世日本において禅宗寺院は、大陸からの最新の「知」を伝える場として、宗教のみならず、政治・文化を支える重要な「場」であった。 なかでも相国寺や建仁寺両足院は、最先端の五山文学の中心地として、多くの碩学を輩出し、当時の「知」をめぐる状況をまざまざと伝える資料が、いまも大切に伝持・保存されている。 相国寺承天閣美術館にて開催された「禅寺の学問―継承される五山文学」、そして、花園大学歴史博物館にて開催された「両足院―いま開かれる秘蔵資料」の成果をもとに、禅宗寺院が日本文化にもたらした「知」の体系を明らかにする。
目次: ◎特集 禅寺の学問 相国寺承天閣美術館「禅寺の学問/相国寺の歴史と寺宝Ⅱ」(本多潤子) 相国寺山内プロジェクトとしての『名庸集』(中本大) 天啓集仗による近世相国寺一山派の復興―三祖師頂相制作を中心に(本多潤子) 相国寺慈雲院本「対馬以酊眺望之図」の成立について(米谷均) 花園大学歴史博物館「両足院―いま開かれる秘蔵資料―」(片山真理子) 五山学芸の経済的背景―建仁寺両足院を例として(金文京) 以酊庵輪番について―両足院・高峰東晙の例を中心に(片山真理子) 斯道文庫による両足院蔵書調査について―第二十五番函を例に(堀川貴司) 美術館紹介 相国寺承天閣美術館(本多潤子) 博物館紹介 花園大学歴史博物館(片山真理子)
◎連載・書物学事始め 【書籍文化史料片々 番外】浄瑠璃本の流通―抜本表紙に捺された仕入印(鈴木俊幸) 【書物の声を聞く 書誌学入門 第二十回】(佐々木孝浩) 【松朋堂新収古書解題 第三回】梵字母略伝 〔平安初期〕写/一黙稿 春屋宗園撰 慶安三年(一六五〇) 翠巖宗珉令写(佐藤道生) 【書籍はどう動いたのか―近代書籍流通史料の世界04】『改正日本地誌略暗記問答』にみる奈良の売弘人たち(上)―地域の書物文化環境を調べるために(2)(磯部敦)
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