中国民話と日本 アジアの物語の原郷を求めて
上製
飯倉照平
|
|
出版社:勉誠出版 |
出版年:2019年06月 |
コード: 370p ISBN/ISSN 9784585291824 |
|
|
|
万里の長城を築く労役で夫を失い、のちに悲しい民謡のヒロインとなった女性、竜に変身してしまったことに苦しむ母思いの息子、自分に恋いこがれて死んだ男のために殉死して合葬された女性…。アジアの人々の心の底をつなぐ物語は、どのように語られてきたのか。 平安朝日本に残された断片的な記載から、現代の風説に至るまで、さまざまな資料を駆使しながら、広く説話伝承の世界を照らし出す。
目次: はじめに Ⅰ 孟姜女民話の生成 孟姜女について―ある中国民話の変遷 孟姜女民話の原型
Ⅱ 中国民話と日本 『竜の子太郎』のふるさと 中国の狐と日本の狐 中国の「三大童話」と日本 董永型天女説話の伝承と沖縄の昔話
Ⅲ 中国民話の世界 ある悲恋心中譚の系譜 民話掌編 鬼とトケビ/牛の皮一枚の土地/泡んぶくの敵討/赤い眼の予言 中国の夢の話/兎と亀のかけくらべ ことわざの本 周作人と柳田国男 柳田国男と周作人/柳田国男・周作人・谷万川 宮武外骨と南方・柳田、そして周作人/周作人とフォークロア(研究回顧)
Ⅳ 中国の「現代民話」 中国の現代民話に見る日本 台湾の民話・民謡集に見える「日本」 中国「東北」をめぐる民間伝承
Ⅴ 研究回想 李福清さんのこと/中国の民間文学研究とわたし(ボリス・リフチン)/ 鍾敬文さんのこと/大林太良さんのこと/伊藤清司先生の仕事/ 『中国民話集』の前後/「中国民話の会」の歴史
初出一覧 解説 飯倉照平さんの中国民話研究 石井正己
|
|