上海の戦後 人々の模索・越境・記憶
/アジア遊学236
髙綱博文,木田隆文,堀井弘一郎 編
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2019年07月 |
コード: 244p ISBN/ISSN 9784585227021 |
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戦後上海の人びとの生き様と歴史―
終戦から中華人民共和国成立にいたる上海の〈戦後〉を、その時代を体験した人びとの〈模索〉、〈越境〉、〈記憶〉という切り口から描き、戦後上海の多様性に注目した新たな歴史像を提示する。 〈模索〉対日協力者の足跡・資本家の苦悩と選択・民衆の苦難など、中国の人びとが激動期をいかに生き抜いてきたか。 〈越境〉亡命ユダヤ人・租界のフランス文化人・上海に残留した「留用」日本人など、「国際都市」上海における外国人の軌跡を描く。 〈記憶〉戦前・敗戦期の上海体験をテーマとした堀田善衞・武田泰淳・村上春樹らの作品を素材に、戦後における日本人の上海記憶のあり方を考える。(
目次: はじめに―戦後上海への招待 (髙綱博文 第Ⅰ部 人びとの〈模索〉 対日協力者の戦後―日本亡命者盛毓度と留園(関智英) 過去を背負って生きる―二人の「文化漢奸」(山口早苗) 民族資本家の一九四九年―劉鴻生一族の選択(上井真) 戦後の上海インフレーション(菊地敏夫) 物価の高騰と内戦―民衆の苦難と不安の日々(石島紀之) 一九四六~一九四九年の上海話劇(邵迎建) 上海のキリスト教―戦後・建国後・現在(石川照子) コラム 夢見る上海、さらにカラフルに(ヒキタミワ) インタビュー 上海総領事を勤めて(片山和之)
第Ⅱ部 〈越境〉の軌跡 戦後上海の欧米人社会―一九四六年の英字紙紙面から(藤田拓之) 上海ユダヤ人の戦後―「待合室」上海から、「目的地」アメリカへ(関根真保) 上海から京都へ―「高博愛」(Charles(Grosbois)の戦後(趙怡) 戦後上海に残留する日本人(一九四六~一九四九)(陳祖恩) 共産党政権下、上海で「留用」された人びと(堀井弘一郎) 戦後上海の朝鮮人(武井義和) コラム 海と言語を跨いだ朱實老師―建国前日の天津上陸(井上邦久) インタビュー 中国に最先端のオフィスビルを造る(吉村明郎)
第Ⅲ部 〈記憶〉の再編 堀田善衞と敗戦期上海日本文化人の「中国」表現―日記・雑誌・作品(陳童君) 堀田善衞をめぐる敗戦前後の上海人脈(丁世理) 上海ノスタルジーのゆらぎ―武田泰淳『上海の蛍』における回想の方法(藤原崇雅) 二つの祖国―生島治郎の上海ものをめぐって(戸塚麻子) 村上春樹が描く上海―『トニー滝谷』における父子の傷(山崎眞紀子) 桑島恕一軍医大尉の「正体」―一九四六年米軍上海軍事法廷の一案件(馬軍) 小泉譲の〈上海追懐もの〉六作品を読む―見果てぬ夢の街、上海(竹松良明) 終戦後上海の国民党系雑誌に見る日本(渡邊ルリ) コラム 「凍結」された街並みと摩天楼(岸満帆) インタビュー 上海漫画『星間ブリッジ』を描いて(きゅっきゅぽん)
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