ユーラシアのなかの宇宙樹・生命の樹の文化史
/アジア遊学228
山口博 監修/正道寺康子 編
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2018年12月 |
コード: 328p ISBN/ISSN 9784585226949 |
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聖樹を核とするユーラシアの文化回廊を描く
北欧エッダのユグドラシル、シベリアやモンゴルにおけるシャーマンの樹木信仰、中国の『山海経』にみえる建木、諏訪大社の御柱や東日本大震災を生き抜いた奇跡の一本松…。世界の中心軸としての宇宙樹(世界樹)の観念や豊穣・再生を象徴する生命の樹の思想は、時代・地域・民族によりさまざまな名称で呼ばれ、神話や儀礼、芸術、文学のなかでシンボル化され、人々の心に根付いてきた。古代から現代に至る宇宙樹・生命の樹の思想と精神文化、そのベースとなる樹木崇拝・巨木信仰の諸相を、ユーラシア北方から日本への文化伝播に焦点を当てながら、民俗・考古・歴史・神話・文学など多角的な視点から掘り起こす。
目次: 序論(山口博)
Ⅰ ユーラシアのなかの宇宙樹・生命の樹 よみがえる生命の樹(山口博) 生命の樹の思想(山口博) ユーラシア草原文化と樹木(林俊雄) 世界樹・生命の樹・シャマンの樹(荻原眞子) モンゴルの樹木信仰(新巴雅爾 中国少数民族ホジェン族の叙事詩に謡われる「神の樹」(于暁飛 樹木の生命力と時間の想像(劉暁峰) 「月中の桂」の正体をめぐる一考察(項青) 「日代の宮」の百枝槻(辰巳和弘) 『うつほ物語』・『源氏物語』の大樹―「死と再生」の物語(正道寺康子) 中世小説(お伽草子)における樹木の諸相―四方四季の庭園の樹木、聖樹、宇宙樹、並びに擬人化された樹木(勝俣隆) 生命のない庭の生命の樹(千田稔
Ⅱ ベースとしての巨樹信仰とその変容 巨樹と樹神―〈環境文学〉の道程(小峯和明) 巨樹から生まれしものの神話―御柱の深層へ(北條勝貴) 樹木と昔話(柗村裕子) 巨木と仙薬が奏でる物語―『うつほ』の物語、あるいは陶酔と幻想の「胡笳の調べ」(上原作和) 「花の詩学」と「樹の詩学」(試論)(長谷川弘基) 「ワークワークの樹」のはるかなる旅―『千一夜物語』から『西遊記』まで(長谷川亮一) 近世随筆に見る樹木奇談―樹が動くとき―(碁石雅利) 漱石文学と隠喩としての植物―『門』を中心に―(李哲権) 泉鏡花、魂のゆくえの物語(兵藤裕己)
あとがき(正道寺康子)
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