東アジアの女性と仏教と文学
/アジア遊学207
張龍妹,小峯和明 編
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2017年05月 |
コード: 336p ISBN/ISSN 9784585226734 |
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『蜻蛉日記』『枕草子』『源氏物語』…。 平安の頃から連綿と続く「女性の文学」。その物語や日記には高い思想性が見られ、その裏打ちとして仏教(信仰)が通底している。 近年のジェンダー研究の隆盛を受けて関心の高まる女性と文学、そして仏教との関わりを、東アジア全体に視野を広げながら論じる。
目次: 序文――「東アジアの女性と仏教と文学」に寄せて(張龍妹,小峯和明)
〔Ⅰ 女性と仏教の文学世界〕 女文字の仏教(今西祐一郎) 女性が男性を論破する大乗経典――日本の女性文学への影響(石井公成) 『参天台五臺山記』にみる「女性と仏教」(勝浦令子) 〈仏伝文学〉と女人――物語の原点として(小峯和明) コラム◎女性たちの転生と「謫生」――説話と物語のありよう(丁莉) コラム◎后と聖人――女犯の顛末(高陽
〔Ⅱ 女人の道心と修行〕 女性仏道修行者の出家と焼身――東アジア仏教最初期の一考察(何衛紅) 紫式部の道心について(張龍妹) 手紙を書く女たち――儒教と仏教を媒介に(李愛淑) コラム◎釈教歌と女性(平野多恵) コラム◎暗喩としての〈仏教〉――『更級日記』の〈物詣〉(中村文) 『とはずがたり』における後深草院二条の信仰心――西行の受容を中心に(邱春泉)
〔Ⅲ 『法華経』と女人の形象〕 『冥報記』における女性『法華経』信仰説話の伝承考(李銘敬) 鎮源撰『本朝法華験記』独自の女性像――表現の出典と発想の和化を手掛かりに(馬駿) 「平家納経」と女性の仏教実践(阿部龍一) 『八幡愚童訓』の一側面――神功皇后像と故事としての仏伝(鈴木彰)
〔Ⅳ 東アジアへの視界〕 宋代の女性詩人と仏教――朱淑真を例として(陳燕) 朝鮮の宮廷女流文学における宗教思想(金鍾徳) コラム◎朝鮮時代における仏伝とハングル小説――耶輸陀羅の物語(趙恩馤) コラム◎朝鮮時代の女性と仏教――比丘尼礼順の仏法修行を中心に(金英順) コラム◎ベトナムの女性と仏教(川口健一)
〔Ⅴ 近世・近代文学の女性と宗教〕 上田秋成の仏教観と「宮木が塚」における権力・智略と信仰(岳遠坤) コラム◎近世における女の巡礼(周以量) 二十世紀の和泉式部伝説――『かさぶた式部考』における「救済」について(樋口大祐) 初期平塚らいてうの女性解放の思想と禅(王雪) 芥川龍之介『南京の基督』論――金花の〈奇蹟〉物語の深層心理(曲莉) 核時代における現代人の信仰の問題について――大江健三郎の『燃えあがる緑の木』を中心に(王麗華)
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