古代の日本と東アジア 人とモノの交流史
上製
鈴木靖民
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2020年07月 |
コード: 472p ISBN/ISSN 9784585222798 |
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東アジアの構造はいかに形成され、展開したのか― 文献資料、最新の考古学的成果を博捜し、地政学的そしてヒト・モノ・文化の交流の視点より1世紀から10世紀におよぶ日本および東アジアの歴史的展開を浮き彫りにする。 長年にわたり東アジア古代史研究を牽引する碩学による最新論集。
目次 はじめに
Ⅰ 王権の始原・交易の力 1 加耶史の展開と倭 はじめに 一 加耶諸国の社会と国際関係 二 国際交通と要衝、狗邪韓国 三 倭の朝鮮における戦争への参加の背景 四 広開土王碑と加耶 五 倭の府官制秩序と朝鮮の状況 おわりに―国家成立直前の大加耶連合― 2 加耶の形成と対外交流―一~三世紀― はじめに 一 一世紀の韓 二 三世紀の韓の辰王・首長・下戸と対魏外交 三 弁韓の鉄生産と交易 四 倭と魏洛陽・帯方の交流と弁韓 おわりに 3 倭国の形成と加耶―四~五世紀― はじめに 一 倭の王権の出現 二 三世紀の倭の王権 三 四世紀の倭王権と東アジア 四 五世紀初頭の倭王権と高句麗との戦争 五 倭王権と加耶の退転・展開―おわりにかえて― 4 加耶文化の北方的要素 はじめに 一 弁韓(弁辰)から加耶へ 二 加耶文化と北方文化 三 楡樹老河深遺跡と北方系諸民族 おわりに―騎馬民族説との関連― 5 弥生後期、根塚遺跡と東アジア はじめに 一 根塚遺跡と弥生時代の出土品 二 弁韓(弁辰)の鉄剣・鉄器―金海良洞里古墳群と蔚山下岱古墳群― 三 弁韓(弁辰)の鉄と倭の王権と北信濃 四 鹿角装鉄剣と鉄器の流通ルート 五 「大」字刻書土器の意義 おわりに
Ⅱ 中心化する周辺・あらがう周辺 1 広開土王碑にみえる「倭」 はじめに 一 広開土王碑および拓本の研究史 二 倭記事の史実 三 広開土王碑にみえる「倭」 おわりに 2 五世紀、高句麗の王陵・祭祀・王統譜―集安高句麗碑小考― はじめに―碑の発見当初の状況― 一 碑の状況 二 様々な議論と信憑性 三 『集安高句麗碑』における所見 四 碑文の論点 五 高句麗王統譜の成立 おわりに代えて―太王号・異体字表記など― 3 五世紀の倭国と東アジア はじめに―五世紀の倭国史の論点― 一 倭の五王と記紀の天皇、倭王の実名(字)と漢名表記 二 倭の外交と宋・東アジア 三 五世紀後半の画期性 おわりに―五世紀の倭国と東アジア― 4 反正天皇(珍)の人物像―記紀、宋書を通して― 一 記紀の反正天皇 二 『宋書』の倭王珍とその事績 三 蝮王部と皇統譜―おわりに代えて― 208
Ⅲ 外交の形・移動する文化 1 新羅の倭典と上表 はじめに 一 新羅の倭典・領客典 二 倭典の創置事情 三 新羅の上表 おわりに―新羅の上表と領客典・倭典― 2 半跏思惟仏像をめぐる倭と百済・新羅―七世紀― はじめに―概要― 一 倭王権の仏教受容と本格化―六・七世紀前半〈欽明・敏達・推古朝〉― 二 唐の膨張と高句麗・新羅・百済・倭―七世紀後半〈孝徳期以後〉― 三 倭の集権国家への道と百済・新羅との関係―七世紀後半・末葉(天武期以後)― おわりに―半跏思惟仏像をめぐって― 3 古代日本の文化形成に寄与した朝鮮の人びと―七世紀を中心として― はじめに 一 都塚古墳の系譜と百済・高句麗 二 飛鳥寺と百済・高句麗・北朝の仏教 三 新羅の仏教、文字文化と新羅人 おわりに代えて―古代文化形成の特色― 4 古代日本列島の遠距離交流と文化伝播 はじめに 一 沖縄と古代の東北、北海道の交流 二 古代の北海道と東北、本州との交流 三 古代の北海道への文字文化の伝播 おわりに代えて
Ⅳ 交流する国家・媒介する中国 1 日本古代国家のなりたちと東アジアの交流 一 倭人と漢・楽浪郡の交流―一世紀前後― 二 倭の王権の起源と韓・魏との交流―三世紀― 三 東アジアの倭王と倭王権下の首長たち―四・五世紀― 四 王権の充実と交易、交流、外交―六世紀・七世紀前葉― 五 唐の膨張と東アジアの政変、政治改革、戦争と日本―七世紀中葉・後葉― おわりに―日本古代国家のなりたちと東アジア― 2 『古事記』『日本書紀』にみえる女性像―古代国家と周縁― はじめに 一 景行天皇・日本武尊の巡幸と地方首長の子女 二 神功皇后伝承と軍を率いる皇后(女帝)の呪力 三 応神・仁徳・雄略天皇と地方首長の子女 四 加耶・蝦夷出兵に従軍した将軍の妻たち おわりに―記紀にみえる日本古代の女性像― 3 渤海国の首領と交易―史的特質をめぐって― はじめに 一 交通路と土城、山城、寺院 二 首領と交易 三 ユーラシア・サイズの遠距離交易 四 東北アジアの交易商人 おわりに 4 シルクロード・東ユーラシア世界と古代日本 はじめに―古代日本とシルクロードの文物・文化― 一 シルクロードを東進した人々と宗教信仰 二 ペルシャ人・ソグド人の唐・日本進出と文物―陶器・伎楽面・意匠・七曜暦など― 三 シルクロードから朝鮮を経て倭(日本)に来た文物―ガラス容器など― 四 シルクロード研究と東部ユーラシア世界論 五 東部ユーラシア世界の構造 おわりに
おわりに 索引
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