古文書の様式と国際比較
上製
小島道裕,田中大喜,荒木和憲 編/国立歴史民俗博物館 監修
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出版社:勉誠出版 |
出版年:2020年02月 |
コード: 432p ISBN/ISSN 9784585222729 |
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東アジア古文書学構築のために―
いまを生きるわれわれに歴史の一場面を伝えてくれる史料、古文書。そこに記された内容のみならず、文字の配置や大きさ、料紙の選択、印の位置など、「モノ」として残るその形もまた、古文書の持つ様々な意味と機能を伝える貴重な情報源である。古代から近世にいたる日本の古文書の様式と機能の変遷を通史的・総合的に論じ、また、文書体系を共有するアジア諸国の古文書と比較。日本の古文書の特質を浮き彫りにし、東アジア古文書学の構築のための基盤を提供する画期的成果。掲載図版120点超!カラー口絵では、古文書の様式を分かりやすく図解。2018年秋に国立歴史民俗博物館にて開催され、SNS等でも大きな話題となった企画展示「日本の中世文書―機能と形と国際比較」。その関連シンポジウムおよびフォーラムを一書にまとめた貴重な一冊。歴史ファン・古文書ファン待望の一冊。
目次: 図解でわかる文書様式
はじめに(小島道裕)
第1部 日本の文書様式とその変遷 1 古代の文書と中世への展開 古代日本における「文書」の誕生(小倉慈司) 「詔勅」における口頭伝達の役割(仁藤敦史) 中世日本における書状の広がり―古代書状論・「公文書化」論を中心にして(佐藤雄基) 2 中世文書の諸相 将軍の文書と武士団の文書(田中大喜) 寺院文書の特性―衆議文書の形成とその背景(横内裕人) 3 戦国大名の文書と近世への展望 戦国大名の文書と天下人の文書(金子拓) 戦国大名の印判状について―北条氏の「虎の印判」は東アジア標準か(小島道裕)
第2部 東アジアの古文書と日本の古文書 1 韓国の古文書をめぐって 朝鮮王朝の国王文書(川西裕也) 日本と韓国の署名・花押比較(朴竣鎬/稲田奈津子 訳) 朝鮮時代における私人間の契約文書―様式と特徴を中心に(文叔子/稲田奈津子 訳) 東アジア古文書の中の画指(三上喜孝) 2 中国の古文書をめぐって 中国古文書学概論―公文書の様式研究を例に(黃正建/江川式部 訳) 明清時代の「信牌」(阿風/黄素英 訳) 日本古代における中国文書様式の受容と変容(丸山裕美子) 3 東アジアの文書と外交の文書 中世日本の往復外交文書―十五~十六世紀の現存例を中心として(荒木和憲) 安南日越外交文書の様式と伝来(藤田励夫) イルハン朝(モンゴル支配期イラン)の公文書(四日市康博)
総括 文書実践としての中世文書史(高橋一樹)
あとがき(小島道裕) 執筆者・翻訳者一覧
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