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マオとミカド 日中関係史の中の「天皇」
城山英巳
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出版社:白水社 |
出版年:2021年06月 |
コード: 604p ISBN/ISSN 9784560097984 |
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マオ(毛沢東)はミカド(天皇)をどう捉えたか
「支那通」からチャイナスクールまで、帝国陸軍から自民党・共産党まで、蒋介石や毛沢東と渡り合い、大陸を暗躍した人々の群像。中国は戦後、天皇の存在を極めて重視するようになった。この場合の「中国」とは、中国政権の最高指導者を指し、具体的には蒋介石、毛沢東、周恩来、鄧小平を意味しているが、日本敗戦前後のある時期、蒋介石率いる国民党も、毛沢東の共産党も昭和天皇を「戦犯」と位置づけた。国民党は日本敗戦直前の戦犯リストにおいて、共産党は一九四九年の中華人民共和国成立直後にソ連運極東で行われた戦犯裁判でそうみなした。しかしその後、天皇が「戦犯」であるとの認識は改められ、天皇に対する複雑な意識を継続させながら、中国の主席と対等とみなす「元首」としてとらえるようになり、「象徴」以上の権力を天皇に見出すようになった。いわば戦後日中関係において日本は天皇を「象徴」と過小視し、中国は「元首」と過大視した。本書ではそのギャップが持つ意味を検証した上で、日中外交·日中関係にどう影響を及ぼしたか論じたい。
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