香港 国家安全維持法のインパクト 一国二制度における自由・民主主義・経済活動はどう変わるか
廣江倫子,阿古智子 編
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出版社:日本評論社 |
出版年:2021年03月 |
コード: 274p ISBN/ISSN 9784535525351 |
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逃亡犯条例改正案から国家安全維持法の制定へ、大きな岐路に立たされている香港。一国二制度の今後と、法制度と社会への影響を読み解く。
目次: はじめに
第1部 いま香港で何が起こっているのか?――香港法のもとでの中国に対する抗議運動の意味 1 法曹界の反応はどのようなものだったのか(増山健) 1 裁判所の反応 2 バリスタ協会の反応 3 ソリシタ協会の反応 2 香港の法・司法制度はどのようなものか(廣江倫子) 1 香港の法・司法制度の発展 2 香港返還 3 香港の法制度 4 香港の裁判制度 5 終審法院 6 中国法の影響
第2部 香港国家安全維持法への流れをつくった逃亡犯条例の改正 1 逃亡犯条例改正案はどのような内容か(廣江倫子) はじめに 1 現行法の引渡制度 2 逃亡犯条例改正案 3 香港法曹界からの懸念 おわりに 2 香港のデモ行進・集会の自由に対する規制の歴史をみる――公安条例(弁護士H) はじめに 1 第二次世界大戦以前の規制 2 公安条例 3 公安条例における犯罪 おわりに 3 警察等の公権力行使に対する規制はどうなっているか(弁護士H) はじめに 1 警察の権限 2 警察の権限への規制――内部規約 3 警察の権限への規制――実体法 4 警察の権限への規制――刑事訴訟・民事訴訟 5 警察の権限への規制――行政による苦情処理 おわりに 4 覆面禁止法と違憲審査の実態――Judicial Reviewとは何か(宇賀神崇,弁護士H) はじめに 1 「覆面禁止法」とは 2 「司法審査(judicial review)」とは 3 覆面禁止法全部違憲判決(第一審)の内容 4 覆面禁止法一部違憲判決(控訴審)の内容 おわりに――判決の評価と今後の見通し 5 「米中新冷戦」下の香港(倉田徹) はじめに 1 危機への前奏 2 「逃亡犯条例」改正問題と米中関係 3 「国安法」と米中関係 おわりに――香港をめぐる「米中新冷戦」のゆくえ
第3部 香港国家安全維持法とは何か 1 香港国家安全維持法はどのような内容か(廣江倫子) はじめに 1 香港国家安全法制の導入 2 香港国家安全維持法の条文と問題点 おわりに 2 香港国家安全維持法は実務にどう影響を与えるか(宇賀神崇) 1 言論活動への影響 2 香港での労務管理への影響 3 香港におけるグーグルなどの利用への影響 4 ビジネスへの影響は限定的 3 香港と中国の刑事法の差異はどこにあるか(高橋孝治,増山健) 1 港中の刑事法概論 2 港中における罪刑法定主義 3 港中における無罪推定原則と証拠主義 4 港中の身柄拘束とその解放 おわりに 4 比較法的視点から見た香港国家安全維持法――域外適用規定および中国国家安全法・マカオ国家安全維持法との比較検討(高橋孝治) はじめに 1 「域外適用」に関する規定と日本の不敬罪との比較検討 2 中国国家安全法との比較検討 3 マカオ国家安全維持法との比較検討 おわりに 5 違憲立法審査権に限界はあるか――香港基本法と国家安全維持法の関係(増山健) はじめに 1 国安法は香港基本法違反ではないかとの疑問 2 国安法と香港基本法の優劣関係 3 国安法の司法審査対象性 4 香港の裁判所による今後の国安法運用の可能性 おわりに 6 通識教育から愛国教育へ――教育を通して考える香港の「法の支配」の行方(阿古智子) はじめに 1 香港の教育制度 2 公民教育から通識教育へ 3 通識教育をめぐる論争 おわりに
おわりに
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