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詳細情報
中国の夢判断
劉文英 著/湯浅邦弘 訳
出版社:東方書店
出版年:1997年04月
コード:00485   376p   ISBN/ISSN 4-497-97513-4
 
価格 2,808円
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「夢」をキイワードに中国思想史をたどる!
フロイトに始まる近代の「夢」研究において、中国の「夢」が取り上げられることはなかった。しかし、中国では西欧に先行するかのような夢理論が生まれていた。迷信的な夢占いを批判した後漢の王充・王符や、夢と人間の生理・病理の関係を追究した医学者たち、夢と人間の精神の関係を論じた宋の張載・朱子らの業績はフロイトの先駆ともいえる。また、朱子や明末清初の方以智、明末の潘徳輿らにはすでに「潜在意識」という概念の萌芽が認められ、明の王廷相の「因衍」理論は夢の「加工」という概念を先取りしたものといえよう。こうした古代から近現代に至る中国の夢理論を紹介・解説し、「夢」をキイワードとして中国思想史を語った本書は、中国哲学はもちろん、中国医学・心理学・精神分析学に興味を抱いている読者にとっても必携の一冊である。

編著者のことば
夢の探求には、長い歴史がある。遠く先秦時代にも、すでに著名な学者が夢について理性的な考察を進めていた。……西洋文化が中国にもたらされる近代以前、中国は、独自の思考方法によって夢を探り、西洋には見られない独特の理論と類型とを生み出してきたのである。……古代中国の夢の探求は、(1)「夢の本質と特徴」、(2)「夢の本質とメカニズム」という二つの面に集中している。(1)は、夢と睡眠との関係、眠りと覚醒との区別、夢の心理的特徴などを含み、(2)は、夢の生理的病理的原因と夢の精神的心理的原因、およびその両者の関係を含む。(「はじめに」より)

構成
日本語版序文/はじめに
第1部 夢の本質と特徴
第1章 夢と睡眠の関係
1 「夢」字の形の変遷
甲骨文の「夢」/籀文の「夢」/夢の観察とレム睡眠/「夢」字の登場
2 古代における「睡眠」の意味
「睡」と「眠」/「寐」と「臥」/仏教経典における「睡眠」
3 睡眠の心理的特徴
夢は魂の交わり/心臥すれば夢となる/知知る無し/夢は泯々たる知覚/夢は神蔵
4 夢は睡眠中の心理的な活動である
睡眠中の無自覚の知/睡眠中の目覚め/睡眠中の心の動き
第2章 夢と覚醒の区別
1 「形閉」と「形開」
荘周の「形開」と「形閉」/夢に胡蝶となる
2 「無接」と「有接」
神は交わりである/覚夢異ならず/張載の展開
3 「縁旧」と「知新」
旧きを縁すのが夢/習心・余習・縁習
4 「無志・無主」と「有志・有主」
無志と有志/王夫之の志隠と神蔵/無主と有主
5 「醒制臥逸」と「夢吐真情」
手綱を逃れた馬/方以智の比喩/夢の神のことば/夢は心情の吐露/夢は影のごとし/酔いと夢
第3章 「夢の精神」から「神蟄」「神蔵」の観念へ
王充の「夢の精神」/朱子の「神蟄」/毛晃と王夫之の「神蔵」/中国夢論の現代的意義
第2部 夢の原因とメカニズム
第1章 夢の生理的病理的原因とそのメカニズム
1 『内経』の「淫邪発夢」説
黄帝の問い/岐伯の答え/淫邪が夢を生む/淫邪発夢のプロセス/五臓の気の「飛揚」/淫邪発夢説の現代的意義/淫邪発夢説の展開
2 夢と内臓(1)―『黄帝内経霊枢』の理論
内臓の気の過剰と夢/肝臓と夢/肺臓と夢/心臓と夢/脾臓と夢/腎臓と夢/心臓/肺臓/肝臓/脾臓/腎臓
3 夢と内臓(2)―『黄帝内経素問』の理論
内外の気の盛衰と夢/五臓の気虚と夢/四時と夢/脈と夢/脈と内臓と夢
4 「感夢」「時夢」「病夢」
感夢/時夢/病夢/仏教の「病夢」
5 夢の外感と内感
列子の「感変」/外感と内感
6 王清任の「脳気阻滞」説
脳への注目/脳と夢
第2章 夢の精神的心理的原因とそのメカニズム
1 『周礼』の「六夢」の因
『周礼』の占夢/正夢/噩夢/思夢/喜夢・懼夢/寤夢/六夢の因
2 「精念存想」が夢となる
王充/王符/『列子』/仏教・道教の夢の論
3 「情化往復」して夢となる
張湛の「情化」説/情化往復と反夢
4 「心溺」「情溢」が夢となる
心溺の夢/心溺・情溢の夢と欲望の充足
5 「憂楽存心」が夢となる
憂楽存心の夢/矛盾する心と夢
第3章 二つの夢因の関係
1 「想」と「因」の意味
衛玠と楽広の論争/「想」の意味/「因」の意味/想と因の関係/劉峻の注解
2 「因」から「想」への転化
蘇軾の「想の因る所」/張耒の夢論/唐順之の夢論
3 「内に因する者」と「外に因する者」
葉子奇の夢論/惲敬の夢論
4 「魄識の感」と「思念の感」
張景岳の夢論/王廷相の「魄識の感」/思念の感/縁習の感と因衍の感/紀昀の夢論
5 「因衍」概念の科学的価値
王廷相の「因衍」理論/方以智の「因衍」理論/「衍」化のプロセス/紀昀の「意想岐出」と「気機旁召」の夢
第3部 夢の諸問題
第1章 夢の分類
1 『周礼』の「六夢」
2 『潜夫論』夢列篇の「十夢」
3 仏教の「四夢」「五夢」
四夢/五夢
4 『夢占逸旨』の「九夢」
第2章 夢の時間・空間認識
時空の凝縮/邯鄲の夢/南柯の夢/無限の時空/時空の跳躍
第3章 病と夢
孫思邈と智顗の夢論/夢論の展開/夢の薬
第4章 夢判断と心の充足
子犯と伍子胥の夢解釈/晏子の夢解釈/占夢と心理的充足
第5章 職業・性格と夢
仁義礼智信と夢/夢と職業/男子は出産を夢みず
第6章 性と夢
男女のシンボル/フロイト説との違い/夢交/夢遺
第7章 「真人」「聖人」は夢を見るか
真人は夢みず/聖人は夢無し/「聖人無夢」への疑問
第8章 盲人は夢を見るか
第9章 夢に予兆性はあるか
『左伝』の予兆夢/夢渓の夢/郭子章の夢論/王充の予兆性批判/予兆か偶然か/フロイトとユング
第4部 現代中国の夢理論
第1章 潜在意識はどこからくるか
潜在意識は抑圧された性本能か/混一天元図から白黒太極図へ/イルマの夢/潜在意識と現実生活/ヒルデブラントの三つの夢/潜在意識と自我意識の相互転化
第2章 夢の基本的な要素と原始的思惟の特徴
夢はイメージ/フロイト説への疑問
第3章 夢の材料の由来と大脳のイメージ貯蔵庫
イメージ貯蔵庫の形成/イメージ貯蔵庫のメカニズム
第4章 夢の眼球運動と内視のメカニズム
レムと内視/レム睡眠の発見
第5章 夢の心理の二面性
「夢は欲望の充足」か/夢の心理の二面性
第6章 夢の触発のメカニズムとその根本原因
生理的刺激と夢/精神的刺激と夢/コンプレックスと夢
第7章 夢の生理的心理的機能
夢の生理的機能/夢の心理的機能
訳者あとがき
主要語句索引

■編著者紹介
劉 文英(りゅう ぶんえい リュウ ウェンイン):1939年中国陝西省生まれ。中国人民大学哲学系卒業。現在、南開大学教授、同大学中国哲学研究中心主任、中国哲学史学会理事、中国周易研究会理事。中国古代哲学、人類の精神思惟を専攻。邦訳『中国の時空論』(東方書店)の他、『中国古代的意識観念』『中国古代的夢書』『漫長的歴史源頭―原始思惟与原始文化新探』など論著多数。
湯浅 邦弘(ゆあさ くにひろ):1957年島根県生まれ。現在、大阪大学文学部教授。中国古代思想史専攻。
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