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重畳影像―ダブルイメージ /中国現代小説系列
呉濱 著/是永駿 編注
出版社:東方書店
出版年:1997年01月
コード:00478   96p   ISBN/ISSN 4-497-96500-7
 
価格 1,320円
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現実と非現実の狭間を彷徨する青年詩人の屈折した心理
文化大革命以後の現代中国の中・短編小説を、原文と詳細な注釈を対照しながら読む好評シリーズ。小説家の友人が語る血なまぐさい痴情殺人、恋人の突然の失踪、死んだはずの少女との再会……現実と非現実の狭間で揺れ動く青年詩人の心理。しのびよる虚無と退廃、肉体的欲望につきうごかされる青年たちを描く都会派小説。
一般用・学校用テキスト(中級以上)/講読。

編著者のことば
彼の作品は、我々の日常生活というものは意外性のモザイクの組み合わせであることを暗示し、そのモザイクを通して、人間世界のとらえどころの無さ、不可知性に触れようとしているかに読める。この「ダブル・イメージ」という作品は、友人の作家が語るある痴情殺人をめぐるストーリーと旧友の訃報とが錯綜して多重像をかたち造る仕掛けになっているが、この作品でも人間の錯覚というものが日常の生活を構成する意外性のモザイクのかけらのひとつとして機能することが暗示されている。小説の中に作家が登場して小説の構想を語るというメタフィクションの方法を用いて、factとillusionとの二重映しをねらった実験的な作品であるが、さてその仕掛けはどのように伏線としてはられ、いかなる効果をあげつつ結末をむかえるのか。はたしてイメージは「重畳」するのか。その解釈は読者の前に開放されている、つまりこの作品の最終的な読解は読み手の側にゆだねられている、とも言える。「謎解き」として読める作品なのである。(「まえがき」より)

構成
まえがき/重叠影像/我的小传(吴滨)/吴滨小说创作年表

■編著者紹介
呉濱(ご ひん):1958年中国南京生まれ。1982年山東大学中文系卒業後、翌年から小説を書きはじめる。「彼の作品は、我々の日常生活というものは意外性のモザイクの組み合わせであることを暗示し、そのモザイクを通して、人間世界のとらえどころの無さ、不可知性に触れようとしているかに読める」(本書「まえがき」より)。「都市文学」の代表的実力派作家。『重畳影像』は1992年、海外発行の華文文芸雑誌『今天』(総第19期)に掲載され、のち作品集『重畳影像』(中国社会科学出版社、1993年)に収められた。
是永 駿(これなが しゅん):大阪外国語大学教授。
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