人生の哀歓 新装版
/心象紀行・漢詩の情景 第2巻
植木久行 著/松浦友久 編・解説
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出版社:東方書店 |
出版年:1995年11月 |
コード:00438 148p ISBN/ISSN 4-497-95460-9 |
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喜怒哀楽、心のあやを写し取る抒情の世界 中国詩人の心象風景を再現する漢詩読本シリーズの第2巻。歴代の名作から約60首を選んで、各篇のイメージを象徴する写真とともにテーマ別に収録し、漢詩独自の美しい響きの訓読文を重視しながら、作品から受ける印象に焦点を絞って鑑賞する。本巻は、詩歌の本質であり、文字どおり不可欠の要素である“抒情”の要素が強く、ある意味で詩歌の本義にもっとも近いといえる作品を、情愛・別離・旅情・哀傷・飲酒の5章に分けて収録。解説・詩人小伝を付す。●編著者のことば 旅人の郷愁や旅路の感興を主題とする紀行旅情の歌は、六朝の初めごろから次第に数を増すようになり、やがて唐代の李白や杜甫によって、このジャンルの典型というべき名作が数多く生み出されるようになった。「静夜思」「早に白帝城を発す」「登高」「旅夜書懐」など、日本でも中国でも愛唱されてやまない絶句や律詩は、旅情の詩の魅力の所在を、生き生きと読者に歌いかけているようである。(「旅情」解説より)
●構成 巻頭概説 人生の哀歓―詩と抒情 情愛 玉階怨(謝脁)/閨怨(王昌齢)/子夜呉歌(李白)/相思(王維)/上邪(無名氏)/桃夭(『詩経』)/新嫁娘詞(王建)/九月九日 山東の兄弟を憶う(王維)/遊子吟(孟郊)/月夜(杜甫)/夜雨 北に寄す(李商隠)/春日 李白を憶う(杜甫)/八月十五日の夜 禁中に独り直し 月に対して元九を憶う(白居易)/秋夜 丘二十二員外に寄す(韋応物)/黄幾復に寄す(黄庭堅)/汪倫に贈る(李白)/貧交行(杜甫)/錦瑟(李商隠) 別離 元二の安西に使いするを送る(王維)/杜十四の江南に之くを送る(孟浩然)/黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る(李白)/淮上にて友人と別る(鄭谷)/董大に別る(高適)/易水送別(駱賓王)/芙蓉楼にて 辛漸を送る(王昌齢)/送別(王維)/友人を送る(薛濤)/宇文六を送る(常建)/古離別(韋荘)/折楊柳(楊巨源) 旅情 静夜思(李白)/秋風の引(劉禹錫)/春夜 洛城にて笛を聞く(李白)/蜀中の九日(王勃)/桑乾を渡る(賈島)/商山 早行(温庭筠)/旅夜 懐いを書す(杜甫)/楓橋夜泊(張継)/船を瓜洲に泊す(王安石)/早に白帝城を発す(李白)/登高(杜甫) 哀傷 薤露(無名氏)/蒿里(無名氏)/邙山(沈佺期)/晁卿衡を哭す(李白)/孟寂を哭す(張籍)/傷往(臾信)/三たび悲懐を遣る(元稹)/沈園(陸游)/国傷を弔う(孟郊) 飲酒 酒を勧む(于武陵)/山中にて幽人と対酌す(李白)/劉十九に問う(白居易)/酒家に過る(王績)/客中の作(李白)/清明(杜牧)/花下に酔う(李商隠) 詩人紹介
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■編著者紹介
松浦 友久(まつうら ともひさ):1935年静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、早稲田大学教授。文学博士。中国古典文学、日中比較詩学専攻。『中国詩歌原論』『詩語の諸相』『リズムの美学』『李白伝記論』『李白詩選』『詩歌三国志』『漢詩』など論著多数。 植木 久行(うえき ひさゆき):1949年新潟県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、弘前大学教授。中国古典文学専攻。『唐詩の風土』『唐詩歳時記』『唐詩の風景』など論著多数。
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