●編著者のことば
日本人が犯す中国語の誤り、そこにはある一定数のパターンが見られ、その背景には母語である日本語の影響が観察される。日本語による自然な発想が、そのまま外国語である中国語の論理と一致するとは限らない。日中の発想、日中の文法構造、日中の単語の働き、さまざまなレベルで、さまざまな差異がある。私たちは大量の“病句”、つまり「病気になっている文」について、一つ一つその病根を明らかにしようとつとめた。病気の原因が分からなければ適切な治療は望めない。共通の原因と判断されるものはひとまとまりにし、これをCASE1からCASE54まで、症例ごとに分類・整理し、処方をくだし、さらに再びこのような病にかからぬようにと練習を附して本書が構成されている。

●構成
はしがき
CASE 1 語と語の組み合わせ／CASE 2 類義語ペアー／CASE 3 数と量／CASE 4 「少シ」の諸相／CASE 5 “们”／CASE 6 “很”／CASE 7 定語と“的”／CASE 8 “多”が定語になる時／CASE 9 複雑な定語／CASE 10 ２種類の定語／CASE 11 “是”を忘れずに／CASE 12 論理的に整理する／CASE 13 副詞の使い方／CASE 14 “就”と“才”／CASE 15 “也”の位置，「も」の位置／CASE 16 存現文，目的語の定不定／CASE 17 二重目的語構文／CASE 18 動詞の重ね型／CASE 19 “能”と“会”／CASE 20 “別”と“甭”／CASE 21 経験相の“过”／CASE 22 「方式」を表す“着”／CASE 23 持続相の“着”／CASE 24 進行相の“正在”／CASE 25 介詞“对”／CASE 26 介詞“在”／CASE 27 介詞“给”／CASE 28 介詞フレーズと助動詞／CASE 29 “从”と“跟”／CASE 30 「思い出す」と「思いつく」／CASE 31 方向補語／CASE 32 結果補語／CASE 33 可能補語／CASE 34 様態補語／CASE 35 程度の表し方／CASE 36 時量補語・動量補語／CASE 37 “了”の要らぬ時／CASE 38 “了”の要る時／CASE 39 “把”構文／CASE 40 反復疑問文／CASE 41 比較文／CASE 42 V-O構造の動詞／CASE 43 述詞性目的語をとる動詞／CASE 44 “是～的”構文／CASE 45 モダリティを表すもの／CASE 46 使役文／CASE 47 動詞か名詞か／CASE 48 名詞の場所性／CASE 49 集合名詞／CASE 50 否定をめぐって／CASE 51 同格表現／CASE 52 形容詞が状語になる時／CASE 53 複文／CASE 54 口語か書面語か
練習問題解答／日本語索引／中国語索引／コラム

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