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中国女性―家・仕事・性
秋山洋子 編訳
出版社:東方書店
出版年:1991年06月
コード:00301   260p   ISBN/ISSN 4-497-91330-9
 
価格 1,708円
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中国女性のなまの声を伝える良質のルポと解説
数千年にわたって維持されてきた中国封建社会=家父長制支配構造は、社会主義革命によって終止符が打たれたのだろうか? なかんずく女性の地位は向上したのだろうか? 「女性解放論」の立場からは久しく、社会主義国の女性は働く女性の先進的な姿と見なされ、中国の女性も「天の半分をささえる」とうたわれてきた。しかし今、社会的進出がはなばなしく喧伝される一方、日常生活の中では、女性たちが女性であるが故のきまざまな負担を負っている実態も明らかにされつつある。国家による出産の徹底管理の中、独りっ子政策の現実は? 「産む産まない」が日本以上により状況に規定される中、中絶の実態は? シングルライフという選択余地がほとんど認められない中での独身難・再婚難とは? 経済効率上の観点から男女の分業肯定・女性の家庭回帰を是とする論議の中、働く女性の発言は? 人口の8割が集中する農村、そこでの女性問題とは? 編者は『中国婦女』をばじめとする中国の雑誌から20編のレポートを取り上げ、5つのテーマに整理し、中国女性の現在を浮かび上がらせるとともに、各テーマごとの解説ではフェミニズムの視点も考慮して中国女性の未来を展望する。

編著者のことば
改革・開放の大潮流の中で、中国の女性たちにも大きな変化があらわれた。以前の中国女性のイメージといえば、男性と同じ人民服におかっぱ頭、化粧っけのない素顔というものだったが、今では化粧もパーマもスカートもすっかり自分のものにし、日本や香港の女性と区別がつかないほどになった。しかしその彼女たちが何を考え、どういう問題をかかえているのか、彼女たちの社会的地位はどう変化したのか、といった問題になると、日本で得られる情報はまだまだ限られている。本書はその情報の欠落を埋めようという試みの一つである。……従来はタブーとされていた性の領域にも大胆に踏み込み、解決ずみとされてきたさまざまな問題に鋭いメスを入れている。(「あとがき」より)

構成
I 女にとっての人口政策
解説 一人っ子・闇っ子・女の子
計画出産生態録/女を生むのは罪か?―『中国婦女』編集部への手紙/それゆけ超過出産ゲリラ隊
II 性の解放と妊娠中絶
解説 タブーは破られたか
人工流産―合法・非合法の夫たちに献げる/無影灯の下の思索/ある性の探求者
III 独身難・再婚論
解説 女を縛る「やわらかな鎖」
独身女性の生活と意識/ある女子大学院生の道/再婚女性の婚後の状況
IV 家庭をかかえて働く女性
解説 「婦女回家」論争
私の出路はどこに/大邱庄「婦女回家」の考察/一九八八年―女性の春/妻との対話/ある有識女性の二四時間/中国女性労働者解放の表面と実質/農村女性契約労働者の生活実録
V 「家」の犠牲となる農村女性
解説 再生される家父長制
四川から売られてきた娘たち/「外来型」結婚の分析/騙婚記/売買婚契約と妻の質入れ
あとがき/出典一覧

■編著者紹介
秋山 洋子(あきやま ようこ):1942年東京生。1966年東京大学文学部中国文学科修士課程修了。著書に『女たちのモスクワ』(勁草書房、1983年)、訳書に『フェミニズムは中国をどう見るか』(勁草書房、1990年)などがある。
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