文墨界に深い感銘をあたえる名作集! 日本の書道界に与えた影響が大きく、作品も多く伝来している中国清末の書家、趙之謙(1829~84年)の、日本に現存する作品を収録する。書、画、篆刻、印譜など約200点を、ほぼ制作年順に配列する。巻末に図版目録を付す。●編著者のことば この書は、一九八五年二月二七・二八の両日開催された、逝世百年趙之謙記念展に出品された作品を軸に、東京国立博物館所蔵のものとその後の新発見の作品を加えたもので、いわば日本に現存する趙之謙の作品全集ともいうべきものである。 ……一九八四年は趙之謙逝世百年に当たったので、わが謙慎書道会は西川竫盦先生、青山杉雨先生を中心に記念展を企画した。……記念図録の作成は、前回の『二金蝶堂遺墨』同様西川先生が担当されるということになった。……一昨年夏秋の交先生拝訪の時、どうも現状では手が出せないから編集は一切君に任せるとのお申し出があった。早速その旨を青山先生に申し上げてご了解を得、出版元の東方書店から全資料の提供を受けた。以来、制作を担当する美宝社と密接な連繋を保ち、同時に、新渡来新発見の作品の追補に勉め、この程ようやく完結を見たのである。(「編集後語」より)
●構成 趙之謙作品選に寄せて(青山杉雨) 論文(『趙撝叔がこと』西川寧) カラー図版(52頁) 単色図版(150頁) 図版目録 編集後語(小林斗盦)
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