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詳細情報
漢文を基礎から学ぶ
中川諭
出版社:東方書店
出版年:2023年03月
コード:22302   288p   ISBN/ISSN 9784497223029
 
価格 2,750円
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漢文はこわくない

漢文学習の入り口である返り点と送り仮名から、漢文の文型や文法の学習を経て、最終的には返り点・送り仮名のついていない、句読点だけの漢文を読めるようになることを目指す。丁寧な解説が持ち味の漢文入門テキスト。

本書は、漢文を基礎の基礎から学ぼうとする人のために作りました。そもそも「漢文」とは何かということから始まり、漢文学習の入り口である返り点と送り仮名、漢文の文型や文法の学習を経て、最終的には返り点・送り仮名のついていない、句読点だけの漢文を読めるようになることを目指します。そのため、かなり細かく丁寧な説明をするよう心がけました。授業用のテキストとしてはもちろん、自習用としても使っていただけるのではないかと思います。(「はじめに」より)

book 内容見本

著者の言葉
 現在の勤務先では、日本語学・日本文学を学ぶ学生の皆さんに対して漢文学の授業をしています。この数年間、何を取り上げるべきか、どのように授業を進めるべきか、試行錯誤していました。(略)優れた教科書・参考書も少なくありません。でも私が授業で行いたいことにうまく合致する本、使いたいと思う教科書はなかなかありませんでした。「それならば自分で作ってしまえ」と書き始めましたのが本書です。
 私の授業は中学校・高等学校の国語科の教員を目指す人が履修する教職課程の必修科目にもなっています。したがって高等学校の国語科・古典漢文の学習もある程度意識しました。そのため高等学校の先生方や漢文を熱心に学習しようとする高校生の方にも利用していただけるかもしれません。(略)
 本書によって、「漢文が好き」、「漢文はおもしろい」と思っていただける人が一人でも増えれば、たいへん嬉しく思います。(「はじめに」より)

構成

はじめに
凡例

第一章 漢文とは何か
1、「漢文」とは何か
2、「漢文」を学ぶ理由
3、日本における中国古典の影響
4、漢文学と中国文学
5、「漢文」の意義

第二章 基本的なルール、漢文についての言葉の説明

第三章 返り点
1、返り点の種類
2、レ点
(1)返り点に従って読んでみよう
(2)読み方に従って返り点を付けてみよう
練習問題
3、一二点
4、上下点・甲乙点・天地点
5、レ点と一点、レ点と上点の組み合わせ
6、熟語を示す記号「−」
練習問題
7、句点文に返り点を付ける練習
練習問題

第四章 書き下し文
1、書き下し文は日本語である!
2、書き下し文のルール
(1)できるだけもとの漢文の漢字を残す
(2)もとは漢字でも、ひらがなに直して書く文字
(3)日本語で活用する場合は、漢字の読み方は必ずしも一定ではない
(4)引用を示す「ト」の書き方
(5)もとの漢文にはあるのに、書き下し文では書かない文字
 ① 置き字
 ② もとの中国語に対応する日本語がなく、書き下し文で書き表しようのない文字
3、訓点文を書き下し文に直す練習 書き下し文の実践
(1)一文を書き下し文にする練習
練習問題
(2)短い文章を書き下し文に直す練習
練習問題

第五章 再読文字
1、再読文字の原理
2、再読文字の種類と読み方
3、再読文字各論
(1)−1 将
(1)−2 且
(2)未
(3)当
(4)応
(5)宜
(6)須
(7)−1 猶
(7)−2 由
(8)−1 盍
(8)−2 蓋
4、訓点を付ける練習
練習問題

第六章 漢文の文法
1、二字熟語の構成
(1)主語+動詞
(2)動詞+目的語
(3)修飾語+被修飾語
(4)動詞の連続
2、基本文法
(1)名詞述語文
(2)形容詞述語文
(3)主語+動詞+目的語
(4)主語+動詞+間接目的語+直接目的語
(5)介詞(前置詞)
(6)一文に動詞が二つある文
 ① 動作の連続
 ② 主述述語文
 ③ 兼語文
(7)助動詞
 可能の助動詞の使い分け
(8)否定文における、動詞・補語の倒置
3、注意すべき語
(1)介詞「与」(「と」の読み方)
(2)所(動詞の名詞化) 所+動詞
(3)「在」と「有」
 ①「在」の場合
 ②「有」の場合

第七章 基本句法(決まった読み方)
1、否定
(1)用言の否定 不・弗
(2)体言の否定 非
(3)存在の否定 無・莫
(4)二重否定
 ① 無不・莫不
 ② 非不
 ③ 莫非
(5)部分否定と全部否定
(6)否定詞の連用 非~不…
2、禁止 勿・毋・無・莫
3、可能
(1)能力がある 能
(2)状況で許される 可・可以・得
4、疑問
(1)疑問詞「何」 事物・場所を問う、状態を問う、原因・理由を問う
(2)人物を問う 誰
(3)選択を問う 孰
(4)場所・理由を問う 安
(5)性質や状態を問う 何如・何若
(6)方法や処置を問う 如何・若何・奈何
(7)文末に置かれる疑問の助字 乎・邪・与
5、反語
(1)反語を示す助字「豈」
(2)疑問詞を用いる反語 何・誰・安
6、使役
(1)使役を示す助字 使・令・教
(2)派遣を示す「遣」
(3)命令を示す助字 命
(4)意味の上から使役となる場合
7、受身(受動)
(1)受け身を示す助字 被・見
(2)受身を示す構文 為~所…
(3)意味の上から受け身となる場合
(4)「見」の特殊用法
8、比較
(1)不如・不若
(2)於
(3)最上級を示す 莫如・莫若
9、仮定
(1)如・若、仮如・仮令
(2)苟 
(3)縦 
(4)雖 
10、限定
(1)副詞 但・唯・惟・独
(2)文末の助字 耳・爾・而已・而已矣
11、比況 如・若
12、希望
(1)請
(2)欲
(3)願・幸・冀
13、抑揚 況・矧
14、詠嘆
(1)感嘆詞 嗚呼・嗟乎・唉
(2)感嘆を示す助字 哉・夫・矣・也
(3)感嘆を示す疑問詞 何
(4)不亦~乎

第八章 句点文の読み方
1、二字の言葉を書き下し文に直してみる
練習問題
2、数文字程度の短い文を書き下し文に直してみる
(1)三文字で構成される文
(2)四文字で構成される文
(3)五文字で構成される文
3、短いまとまった文章を読んでみる

語句索引


■編著者紹介
中川 諭(なかがわ さとし)
1964年福岡県生まれ。立正大学文学部教授。
東北大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。新潟大学教育学部助教授、大東文化大学文学部教授、大東文化大学教職課程センター所長を経て、現職。専門は、明清白話小説の版本と出版文化。主な論著に、『『三国志演義』版本の研究』(汲古書院、1998年)、『武将で読む三国志演義読本』(勉誠出版、2014年)ほかがある。
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