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詳細情報
冷戦と新中国外交の歩み1949-1955
牛軍/甘能清,高井晴美,汪静 訳
出版社:東方書店
出版年:2021年02月
コード:22103   440p   ISBN/ISSN 9784497221032
 
価格 6,600円
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本書は、1945~1955年の中国外交を時間軸に基づき、歴史絵巻として綴ったものである。導入部分では主に本書の分析と記述構造を紹介し、冷戦と中国外交の関係における基本要素とキーポイントに対して見解を述べる。第1章では、中国共産党が建国前後に選択したソ連との同盟締結とアメリカとの対立の過程を記述し、その原因要素と新中国の外交に対する影響を述べる。第2章では、建国後の「援越抗仏」「抗米援朝」という重大な政策決定に関して、中国がインドシナと朝鮮半島で軍事行動を選択した原因、冷戦が東アジアに蔓延したことへの影響について分析する。第3章では、1953年から1955年の中国周辺を取り巻く重大な外交活動、すなわち、朝鮮休戦、インドシナ和平の回復及び第一次台湾海峡危機の解決、米中による大使級会談の開始に関連して、中国が行った周辺政策の本質と特異点について論じる。第4章では1954年7月に中国が外交政策で行った重大調整についての考察と、中国の核兵器の研究開発・製造への決定及びアジア地域での全面的かつ積極的な外交活動を含め、中国の外交がここから新たな段階に踏み出したことを述べる。

「前書き」より
この本で述べている歴史とは1949年10月1日の中華人民共和国誕生から1955 年までである。中国の歴史上、これは中国共産党が革命運動において最終的勝利を勝ち取り建国に向かった過渡期であり、中華人民共和国の外交もそれと共に歩んできたのだ。世界というくくりで見れば、これは米ソによる当初の極度の緊張状態と頑なな対抗意識が徐々に緩和されてきた時期と重なっていた。(略)中国の運命がその流れと共に国際社会の冷戦と結びつき、中国の外交の将来像が冷戦の駆け引きと共に生まれ育っていくことは必然であったのだ。

「訳者解説」より
牛軍教授はこの著作で、1940年代から50年代にかけて中国で発生した外国絡みの重大事件及びその政策決定における背景、またその経過と影響について論述している。それが「新中国における外交の始まり」であり、世界的冷戦、革命と建国、更にイデオロギーという三つの要素が交差する中で勃発した多くの重要事件と新中国の外交を引き離して考えることはできない。これらは内部で複雑に絡み合いながら歴史上に数々の爪跡を残していったのだが、絶え間なく変わるその様相及び外部と内部の状況変化を広い視点で具体的かつ緻密に解説し、この時代の中国共産党中央が行った政策及び外交の動機と影響についての分析を行ったのが本書である。

目次:
前書き

第1章 同盟締結及び対抗
 第1節 鉄のカーテンが降りた時
 第2節 同盟の成立
 第3節 対立の道へ

第2章 「天下」解放と国家安全保障
 第1節 革命と国防
 第2節 援越抗仏(ベトナムへの支援)
 第3節 鴨緑江から三八度線へ

第3章 「冷戦の中での共存」へ
 第1節 朝鮮休戦
 第2節 鎮静化するインドシナ
 第3節 台湾海峡での戦闘と話し合い

第4章 新しい外交の道へ
 第1節 「原子爆弾を少し作ってやれ」
 第2節 「中間地帯」の再構築

結びに代えて

参考文献
訳者解説(甘能清)
事項索引
人名対照表

■編著者紹介
牛軍(ぎゅう ぐん)
北京大学国際関係学院教授、華東師範大学歴史学部特別招聘教授(DP)。専門は中国外交史、アメリカ外交及び中米関係史。主な論文:「中美関係与東亜冷戦」(『冷戦国際史研究』2014年 Vol.18 No.02)、「朝鮮停戦誰主沈浮?―中蘇朝関係与中国対停戦談判的政策」(『国際政治研究』2013年 Vol.34 No.04)、「輪回:中米関係与亜太秩序的演変(1978-2018)」(『美国研究』2018年 Vol.32 No.06)など。主要な著書:『従延安走向世界:中国共産党対外関係的起源』(福州・福建人民出版社、1992 年)、『従赫爾利到馬歇爾:美国調処国共矛盾始末』(福州・福建人民出版社、1989年)、『冷戦与新中国外交的縁起:1949-1955』(北 京・社会科学文献出版社、2012 年)など。共訳書として『被遺忘的大使:司徒雷登駐華報告』(南京・江蘇人民出版社、1990 年、原書The Forgotten Ambassador: The Reports of John Leighton Stuart, 1946-1949)がある。

甘能清(かん のうせい)
1974年、中国広西チワン族自治区に生まれる。中国広東外語外貿大学東語学院日本語言語文学研究科博士卒、中国華南師範大学外国語言文化学院日本語学科元主任、京都大学外国人共同研究者、成蹊大学客員研究員、現在、中国華南師範大学外国語言語文化学院日本語学部准教授、中国華南師範大学日本語研究・発展センター副主任。主要論文:「語用論的ゲーム理論に基づく移動動詞「来(Lai)/去(Qu)」の感情移入的分析――日本語の「来る/行く」との対照比較をかねて」(『京都大学言語学研究』36号)、「対世間関係から見た日本語の“世間的表現”について――“やっぱり”を例に」(『成蹊大学文学部紀要』53号)など。主な著書:『ゲーム理論に基づく日本語のほめ発話行為の研究』(日本語)(広州・中山大学出版社、2013年)、共著『糾結的換装偶人:文化安全視角下的日本文化研究』(広州・暨南大学出版社、2019年)。

高井晴美(たかい はるみ)
日産自動車中国事業室広州分室室長、武蔵野市帰国外国人教育相談室での中国語同時通訳・日本語教師を経て、現在はフリーの中国語/日本語翻訳者及び日本語教師。

汪静(おう せい)
中国華南師範大学日本語非常勤講師(国際関係学専攻)、日本語/中国語翻訳者。
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