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「満洲国」の文学とその周辺 上製
岡田英樹
出版社:東方書店
出版年:2019年07月
コード:00872   360p   ISBN/ISSN 9784497219145
 
価格 5,060円
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「満洲国」における文学の状況について、その初歩的な資料集めから始め、長年研究を続けてきた著者の三作目となる専著である。第Ⅰ篇は、蕭軍や蕭紅らを含む「東北作家群」についての論述をまとめたもので、革命文学の盛んであった上海と満洲をつなぐ彼らの役割にも触れている。第Ⅱ篇は、中華人民共和国成立後、反右派闘争で「右派分子」、「文化漢奸」と糾弾された在満洲中国人作家についての論述と在満洲日本人作家の作品について評価・考察した文章を収める。
「満洲国」における文学の研究は、その歴史的背景のため、日本や中国でも研究が盛んであったとは必ずしも言えず、研究もまだまだ深化する余地は残っている。そのような中で、資料を発掘し復刻する活動を続けてきた著者の本書を含む一連の著作は、今後のこの分野の研究に携わる人たちに残された貴重な「研究遺産」と言えるだろう。

著者の言葉(300字以内)
「日本国がでっち上げた満洲国、その異民族支配のもとで被植民者である中国人は何を考え、どう生きていたのか。日本人の中国文学研究者として誰かが取り組むべき課題であると考えた。しかし資料的制約もあり、満洲国内部に生きた中国人作家にたどり着くにはまだ壁があった。」(「あとがき」より)

構成:
まえがき
第Ⅰ篇 東北作家――満洲からの亡命作家
1 満洲が生み出した文学――関内へ流亡した作家たち【補論】
2 雑誌『光明』の教えるもの――“国防文学”と“東北作家”【補論】
3 『報告』・蕭軍・東北文学
4 孤独の中の奮闘――蕭紅の東京時代【補論】

第Ⅱ篇 満洲国の文学
1 日本人を大胆に描いた作家・田兵――右派断罪の資料から
2 在満老作家からの遺嘱――馬尋「風雨関東」を読む
3 古を論じて今に及ぶ――満洲国の歴史小説再検証
4 満洲国の文学研究(於中国)――資料で語る30年【補論】
5 淪陥時期北京文壇の台湾作家三銃士【補論】
6 満洲国の雑誌・新聞と文学作品
7 「大連イデオロギー」の体現者・竹内正一【補論】
8 在満作家青木實――「満人もの」、そして戦後
9 影印復刻本の解説・解題(4篇)
  1) 久米正雄『白蘭の歌』
  2) 大瀧重直『解氷期』
  3) 大瀧重直『満洲農村紀行』
  4) 満洲国語研究会と雑誌『満洲国語』について【補論】

<付録1>先輩・友人への追悼文集
<付録2>岡田英樹・業績目録
あとがき
索引(人名・主要事項)

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■編著者紹介
岡田英樹(おかだ ひでき)
1944年4月京都府生まれ。京都大学文学部大学院修士課程修了後、大阪外国語大学、立命館大学に勤務し、2010年3月退職。現在、立命館大学名誉教授、植民地文化学会理事。
主要著書;『文学にみる「満洲国」の位相』(研文出版 2000年)、『続 文学にみる「満洲国」の位相』(研文出版 2013年)、『血の報復――「在満」中国人作家短篇集』(ゆまに書房 2016年)など。
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