漢字字形史小字典
落合淳思
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出版社:東方書店 |
出版年:2019年05月 |
コード:00870 560p ISBN/ISSN 9784497219121 |
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本書は、甲骨文字、金文などから楷書に至るまでの各時期の字形を網羅的に集めて流れ図とすることで、漢字の字源や字形の変化をより正確に解説することを目的とする。そのため、字形の羅列だけではなく、各時代のそれぞれの字形について推定される継承関係を示し、字源や字形の歴史の復元を試みる。また、近年の新出資料を積極的に用いており、中国での『説文解字』以来の字源研究の蓄積や、日本での加藤常賢・藤堂明保・白川静など、これまでの研究成果を用いることはもちろん、それらの研究が含むいくつかの問題点を踏まえた記述となっている。収録した漢字は574字である。
●著者の言葉 本書の分析は、現代日本の小学校で習う教育漢字のうち、一~三年生で学習する文字、およびその同源字を対象とした。その理由としては、現代日本でなじみが深いというだけではなく、漢字は古代から継承されたため、現代で基本的な文字は古代でもそうであったものが多く、漢字の字形史の概要を把握するために適した文字群と考えたからである。(「はじめに」より)
●目次: はじめに 概論 1.漢字の歴史 2.漢字の成り立ちと字形変化 3.先行研究とその問題点 4.字典の凡例
本文 人体に関係する部首の文字 自然に関係する部首の文字 動植物に関係する部首の文字 人工の道具に関係する部首の文字 建築・土木に関係する部首の文字 幾何学的符号の部首の文字
附録 1.本書の部首・文字一覧 2.画数索引 3.音読み索引 4.教育年次別漢字表 5.各研究者の上古音分類 6.参考文献
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■編著者紹介
落合淳思(おちあい あつし) 1974年愛知県生まれ。立命館大学大学院文学研究科史学専攻修了。博士(文学)。現在、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員。主な著書として、『小学校一年生の漢字』~『小学生六年生の漢字』『部首から知る漢字のなりたち』(監修、理論社)、『甲骨文字辞典』『殷代史研究』(朋友書店)、『殷――中国史最古の王朝』『漢字の字形――甲骨文字から篆書、楷書へ』(中公新書)、『漢字の成り立ち』(筑摩選書)、『甲骨文字に歴史をよむ』(ちくま新書)、『古代中国の虚像と実像』『甲骨文字の読み方』(講談社現代新書)などがある。
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