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現代中国と少数民族文学 上製
劉大先著/陳朝輝,山城智史 訳
出版社:東方書店
出版年:2019年09月
コード:00844   448p   ISBN/ISSN 9784497218070
 
価格 7,480円
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本書で著者は「少数民族文学」の歴史と風貌を論述する概説書にすることや、何らかの基準を設けて代表的な少数民族作家・作品を収録して、ランキングを付けることも意図していない。本書は、少数民族文学とその研究概要を述べた「序論」から始まり、第一章が「歴史と著述」、第二章が「少数民族文学の主体とその変遷」、第三章が「差異と記述」、第四章が「地理と想像」となっており、中国の近代以来もっとも根本的な思想・観念の転換に触れながら、少数民族文学そのものの発生、発展、変遷と関係を論述している。著者が、終始、中国の少数民族文学を「世界文学」の流れの中で捉えようとしているのも特徴である。

著者の言葉
私の関心はむしろ最初から一種の思想史的な命題にある。つまり少数民族文学という言説が如何に人々の想像の中で形成され、また形成された後、如何に現代中国の政治と思想と文化の実践行動と連動してきたのか、という問いの追及である。(「日本の読者へ」より)

目次:
日本の読者へ(劉大先)
序論
 第一節 「少数民族文学」について
 第二節 その可能性と限界
 第三節 中国研究としての少数民族文学研究

第一章 歴史と著述 ――少数民族文学の史的な叙事
 第一節 序言――時間の変局
 第二節 文学史の限界と想像力
 第三節 文学科創設期の文学史
 第四節 進化論と科学的な言説によって変転する文学史観
 第五節 少数民族文学史の確立と族別文学史の著述
 第六節 各民族の文学関係においての少数部族文学の問題
 第七節 多民族文学史観の興起

第二章 少数民族文学の主体とその変遷
 第一節 流動的な主体
 第二節 国族の構築プロセスに置かれた少数部族の文学
 第三節 現代少数民族の文学著述
 第四節 アイデンティティの危機ともう一つの主体
 小結

第三章 差異と記述—―翻訳における少数民族文学
 第一節 言語、存在と文学の差異
 第二節 翻訳の権力と政治
 第三節 中国像の多様な表現
小結

第四章 地理と想像――空間的視野の中の少数民族文学
 第一節 時空の現代的差異
 第二節 地理的な要素と民族的な要素による文化相互作用
 第三節 少数民族文学の空間的な言説
 小結
結語
参考文献
後記
訳者あとがき――解題を兼ねて


■編著者紹介
著者
劉大先(りゅう だいせん)
1978年、安徽省生まれ。北京師範大学大学院博士課程修了。文学博士。中国社会科学院民族文学研究所研究員、『民族文学研究』誌編集部副主任。著書に『時光的木乃伊』(安徽教育出版社、2012)、『無情世界的感情』(安徽教育出版社、2013)、『文学的共和』(北京大学出版社、2014)など多数あり、2018年に「必須保衛歴史」を以て魯迅文学賞(文芸批評部門)を受賞。

訳者
陳朝輝(ちん ちょうき)
1974年、吉林省生まれ。東京大学大学院博士課程修了。文学博士。現在は清華大学外文系准教授。著書に『文学者的革命:論魯迅与日本無産階級文学』(2016)、論文には『魯迅と上田進』(東方学、2004)、『魯迅と藏原惟人』(東方学、2009)、『魯迅が見た日本プロレタリア文学』(国文学・學燈社、2009)など多数ある。

山城智史(やましろ ともふみ)
1978年、沖縄県生まれ。南開大学(中国天津市)博士課程修了。博士(歴史学/南開大学)。東アジア国際関係史専攻。現在、公立大学法人名桜大学上級准教授。主要論文「琉球帰属問題からみる李鴻章の対日政策」(『琉球・沖縄研究』、2010)、「日清琉球帰属問題と清露イリ帰属問題-井上馨・李鴻章の外交政策を中心に-」(『沖縄文化研究』、2011)、「1870年代における日清間の外交案件としての琉球帰属問題」(『社会科学研究』、2015)等。
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