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三国志演義の世界 増補版 /東方選書39
金文京
出版社:東方書店
出版年:2010年05月
コード:00696   312p   ISBN/ISSN 9784497210098
 
価格 1,944円
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物語としての『三国志演義』は、いかに作られたのか。正史『三国志』に基づいた史実とフィクションを交えた叙述のスタイルを分析し、唐代以前から明清代にいたる『演義』の成立事情、謎につつまれた作者羅貫中の人物像、関羽・劉備・張飛ら登場人物のキャラクターの変遷など、奥深い作品世界を案内する。後半では、『演義』の研究にも大きな影響を与えた民間伝承『花関索伝』、明清代の書坊による出版戦争、『演義』に反映された正統論や五行思想など、物語の背後にある文化や世界観も描き出す。本「増補版」では、初版から十七年を経た研究の進展を随所に反映させるとともに、日本と韓国における『演義』の受容を第九章として新たに加えた。

編著者のことば
現在、日本には多くの種類の『演義』テキストが保存されており、特に明代のテキストについては、日本所蔵のものを抜きには研究ができないほどである。しかし、それにもかかわらず日本では『演義』を原文のまま、あるいは他の漢籍のように訓点をつけて出版されたことがない……『演義』が日本で和刻本として刊行されなかったのは、それが通俗小説であり、一般の漢籍とは異なるという認識におそらくよるであろう。とすれば、翻刻を出した朝鮮では、『演義』は一般の漢籍並みにみなされたということになる。この点は、『演義』に対する日朝間の認識の違いを示すとともに、それが中国で明代末期に起こった『演義』に対する認識の変化、すなわち科挙参考書の部類から通俗文学への移行とも共通している点が興味深い。
(第九章「東アジアの『三国志演義』」より)

構成
目次
一 物語は「三」からはじまる
「三国志」と三民主義/事は「三」なくして成らず/さまざまな「三国志」物語

二 『三国志』と『三国志演義』……歴史と小説
七実三虚/実と虚のパターン/『演義』の叙述スタイル――章回小説/『演義』の文体――白門楼(呂布の最期)/文言と口語

三 『三国志』から『三国志演義』へ……歴史から小説へ
1――唐代以前 「三国志」物語の源流
 死せる孔明生ける仲達を走らす/「三国志」と芸能/軍中の叙事詩
2――宋元時代 「三国志」物語の形成
 都市の盛り場/「説三分」――「三国志」がたり/「三国志」の芝居/『三国志平話』――劇画「三国志」/転生の因縁話/『三国志平話』における民族と国家/「説話」から「説書」へ/雑劇「三国志」/莽(がさつな)張飛・関羽の義勇・逃げる劉備/貂蝉と孫夫人/語り物「三国志」
3――明清代 『三国志演義』の成立
通俗と演義/赤壁の戦いの構成/六出祁山/秉燭達旦――『演義』と『通鑑』

四 羅貫中の謎
羅貫中の生涯/羅貫中の本貫/湖海の士――遍歴する文人/羅貫中のその他の作品

五 人物像の変遷
関羽はなぜ神か?/劉備の涙/張飛の逆転劇/科学者としての孔明/曹操の「悪」/孫権のユウウツ/魯粛の真価

六 三国志外伝……『花関索伝』
よみがえる花関索/『花関索伝』の発見/『花関索伝』と英雄叙事詩/神話と伝説の世界/叙事詩と小説/叙事詩と演劇

七 『三国志演義』の出版戦争
出版と書坊/張尚徳本の問題点/テキストの系統――関索と花関索/南京・福建の対決/余象斗の出版業/『三国志演義』と受験参考書

八 『三国志演義』の思想
『春秋』の大義/正統論と五行思想/『三国志演義』と正統論/ふたつの義/『三国志演義』と現代中国

九 東アジアの『三国志演義』
朝鮮半島の『三国志演義』/日本の『三国志演義』

『三国志演義』主要テキスト一覧/あとがき/再版あとがき

■編著者紹介
1952年東京都生まれ。京都大学大学院中国語学文学科博士課程修了。現在、京都大学人文科学研究所教授。主要論著:『花関索伝の研究』(共著、汲古書院、1989年)、『老乞大――朝鮮中世の中国語会話読本』(共訳註、平凡社東洋文庫、2002年)、『三国志の世界――後漢三国時代』(『中国の歴史』4、講談社、2005年)ほか。
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