現代に甦る日本漢詩文学の伝統! 飛鳥時代以来昭和初期に至るまで、漢詩は日本文学史上重要な地位を占めてきた。NHKラジオ「漢詩への誘い」でおなじみの著者は現代漢詩の第一人者でもある。本書は、日本漢詩の伝統を受け継ぐ第一人者による古稀記念自選漢詩集であり、92年に発行された還暦記念自選漢詩集『長安好日』(東方書店)の続編にあたる。初心者にも理解しやすいよう、テーマ別に160余首を収録。作品ごとに制作時の事情を述べる作者のコメントと訓読・語釈・韻目を付し、漢詩の鑑賞・作成のための手引き書としても最適の一冊。●編著者のことば 還暦記念の『長安好日』を出してから、いつの間にか旧年の月日が流れて、ここに古希記念の詩集『桃源佳境』を出すに至った。……昨今、漢詩を作りたいと希望する人が多く、その手引きとしてこういう書があってもよいだろうなどと理由づけもしている。……天の与えた余命は、果たして幾何か。虫がよいかもしれないが、次に「傘寿記念の詩集が編めれば、と密かに願っているところである。(「自序」より) *『長安好日-わが漢詩の日々』東方書店刊、3,107円(税別)。
●構成 自序 折々の歌(12首)/日本紀行(23首)/中国紀行(66首)/欧州紀行(23首)/送(2首)/贈(8首)/寄(14首)/賀(10首)/弔(8首) 石川忠久略年譜
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