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詳細情報
ドキュメント黎明期の日中貿易―1946年―1979年 上製
日中貿易逸史研究会 編著
出版社:東方書店
出版年:2000年12月
コード:00564   272p   ISBN/ISSN 4-497-20028-0
 
価格 2,420円
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日中貿易最前線で闘った商社マンたち
日中両国はそれぞれ今や貿易パートナーとして欠かせない相手国となっているが、国交回復前の日中貿易はチンコム―対中国輸出規制、長崎国旗事件、文化大革命……と、政治に翻弄される茨の道の連続だった。尻尾を切ることによって実現したエビの輸入、当事者が語る長崎国旗事件の真相、えっと驚かずにはいられない甘栗太郎誕生秘話、「スパイ」容疑により5年間も拘束を余儀なくされたことによる獄中記、悲喜交々の、今だから語れる逸話がふんだんに繰り広げられる。隣邦に思いをよせ無我夢中で日中関係の発展のために尽くした商社マンたちへのインタビュー、寄稿などを基に討議を重ね編み出された、次代に語り継ぐドキュメンタリー。

編著者のことば
過去の体験には、中国を理解するのに間違いなく役に立つと思われるとっておきの「秘話」、今だから話せる「逸話」が数多い。これは業界関係者に限らず、かならずや多くの人々と共有できるはずである。そんな共通の思いを抱き、同様の境遇にあるわれわれ五名で「日中貿易逸史研究会」をつくり、公開する価値のある「秘話」を繰り返し討議した結果が本書を生むことになった。事実には忠実に、誇張も矮小化もなく、埋もれた価値ある「秘話」を紹介することを心がけた。(「はしがき」より)

構成
推薦のことば 日本国際貿易促進協会理事長 中田慶雄
はしがき 苦難の黎明時代の体験を未来に資する
一 竹のカーテンを開いて―貿易制限の桎梏のもと
1 不可能が可能に―大正エビの輸入解禁(語り部:東京丸一商事、東食、大洋漁業の元役職員)
水産物取引きを模索/エビの輸入は国賊もの/船上で冷凍エビに加工/中国産エビの尻尾切り/エビ加工船「銀洋丸」/船医も同行/自転車片手乗りであやうく留置所入り
2 ココムと文革に苦闘した天津科学機器展商談(語り部:一法師隆)
空白地帯で勝負/ココム制限のプレッシャー/土壇場でわかる先方の要望/単独展か団体展相乗りか/混乱の中に勝機あり/佐藤内閣の反中国政策と天津展/奥の手は『毛主席語録』/高額の保険料と為替差損の負担/文革体験所感
編者コメント:市場の拡大と「新中国」
二 政経不可分―中断
1 当事者が語る長崎国旗事件の真相(語り部・林其彬)
ささやかな物産展が/「国旗ではなく風呂敷のようなもの」と答弁/岸内閣成立と日中関係/かなら
ずどこかで起きた事件
2 死中に活路を拓く―「配慮物資―甘栗」誕生記(語り部・柴源一郎)
大連支社で経営改善に着手/倒産か転業かの瀬戸際に/大臣に直談判/総評訪中団の機会をつかむ/漆業界も悪戦苦闘/一○○トンの栗の配分/二度のミスで中国側を怒らせる/天津行きの船探し/日本船、天津へ入港/配慮取引きから通常取引きへ
編者コメント:中国との接し方、日米の違い/日中貿易専業会社の闘い
三 貿易三原則―再開
1 石橋湛山訪中
岩の扉が開かれる/コミュニケ/「求同存異」の精神
2 周恩来総理、日中貿易三原則を語る―新中国を学んだ滞在五○日の記録(寄稿・田中脩二郎)
商社の苦労を具体的に/「貿易三原則」を丁寧に説明/日本から祝電相つぐ/民間契約をどう進めるか/銀行、保険会社、船積み港、商社……
編者コメント:重要文書の飛脚便/肖向前氏の記録/感動的労作の研究報告
四 商社マンの文化大革命―軟禁・獄中記
1 第一通商駐在代表の受難―一通事件(寄稿・森一則)
第一通商に入社/文化大革命の開始/広州交易会に参加/事件発生直前の状況/紅衛兵の襲撃/公安官の訊問/天津科学機器展要員の取調べ/中国新政治の展開/周恩来総理の発言/スパイ活動への言及
2 日華貿易興業駐在代表の受難―その一(語り部・鈴木正信)
一月遅れの広州交易会から北京へ/スパイ容疑で逮捕される/独房内の「窩々頭」―死んでたまるか!/林彪との出会いの思い出/まぶたの娘に人形を買う/われわれは「難友」の間柄
3 日華貿易興業駐在代表の受難―その二(語り部・世利展雄)
東亜同文書院―兼松―応召―終戦/ソ連の陰謀―シベリアへはこうして送られた/ミスター・ユィの衣料切符/ミイラ取りがミイラに/法律違反の買い物/国交正常化と監獄の食生活/寛大な政策により「期限前駆逐出境」に処する/中国人に対する好感は変わらない
編者コメント:政治優先の商談/商社マンの文革/ひたすら嵐の過ぎるのを待つ/真剣に、焦らず、あきらめず
あとがき
参考文献
資料
日中貿易年表

■編著者紹介
日中貿易逸史研究会(にっちゅうぼうえきいっしけんきゅうかい):今は第一線を退いた、日中貿易の苦難の黎明時代のパイオニアたち―東工物産・和光交易・ニチメン・東京丸一商事・東京貿易の商社マン5人によって、本書を編み出すために本書刊行5年前につくられた。
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