今、なぜ中国研究か―古典と現代
上製
内藤幹治 編
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出版社:東方書店 |
出版年:2000年12月 |
コード:00563 296p ISBN/ISSN 4-497-20027-2 |
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理想と現実、古典と現代との調和を考える! 中国の古典を学び、そこから現在の自分の生き方や世相を考えるヒントを得るために、編者主宰の中国古典読書会に所属する研究者が「中国の古典と現代」をテーマに、各々の専門分野から考察を加えた論文集。第1部には中国古典読書会『会報』に発表された論考10篇を、第2部には「中国の古典と現代」というテーマについて人文科学・社会科学・自然科学の各方面の研究者が書き下ろした論考8篇を収録。●編著者のことば “桃源郷”は、言うまでもなく現実には存在しない。しかし、陶淵明は五言古詞「飲酒」では、「心遠地自偏」と言っている。それを心の持ち方次第で住む所が自然に桃源郷になると解釈すれば、それは人間の内なる自然「心」と、人間の外なる自然「地」とを見事に融合調和させていることに気づかされる。言い換えれば、理想と現実・古典と現代とは、二律背反するものではなく、相即不離な関係であると言えよう。……私たちが古典を心静かにひもとく時、もし淵明の顰みに倣い、"小国寡民"を下敷きにして対策を考えれば、大国多民を望まず、少数の民が一丸となって、戦争や紛争を避け、清貧に甘んじて資源を大切にし、子育てを助け高齢者に安心して戴けるような心(理想・古典)を持ち、それを地(現実・現代)と調和させることによってはじめて、そこが自分自身の桃源郷となるのはもはや明らかであろう。(まえがきより)
●構成 第1部 古典と現代 特別寄稿 説 一 鐘ヶ江信光 特別寄稿 中庸思想と現代 金谷 治 特別寄稿 中国思想と日本思想 石田一良 「続黄梁」篇に見られる中国人の死生観 林 皎 碧 擬態語のサ変複合動詞化 楊 淑 雲 漢文の口語訳に於ける国語辞典の利用について 飯野哲朗 思想研究の態度 松村健一 日中文化交流余話 杉村英治 五四時期白話詩と詩論に関する覚書 坂井洋史 『論語』朝聞夕死章について 内藤幹治 第2部 今、なぜ中国研究か 特別寄稿 「宗族孝を称す(論語・子路)」 坂出祥伸 自然法としての「中庸」思想とその宗教的起源(序論) 松村健一 漱石と子規の漢詩における老荘思想からの受容 徐 前 "好色"と「色好み」について 劉 力 辜鴻銘と大正期作家 張 明 傑 生命倫理と人間の尊厳 蛯原健介・三本卓也 中日生薬品種の差異について 趙中振・胡梅・唐暁軍 龔廷賢と日本医学 何 仲 濤
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■編著者紹介
内藤 幹治(ないとう もとはる):1928年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。麗澤大学教授を経て、現在、國學院大学兼任講師。文学修士。中国哲学、中国語学専攻。『中国的人生観・世界観』(編、東方書店)のほか、『中国古迹巡礼』(共著)など編著書多数。 鐘ヶ江 信光(かねがえ のぶみつ):東京外国語大学名誉教授。 金谷 治(かなや おさむ):東北大学名誉教授。 石田 一良(いしだ いちろう):東北大学名誉教授。 林 皎碧(りん こうへき):台北市立美術館副研究員。 楊 淑雲(よう しゅくうん):台湾淡江大学兼任講師。 飯野 哲朗(いいの てつろう):静岡県総合教育センター教職研修部指導主事。 松村 健一(まつむら けんいち):故人、元モラロジー研究所研究部研究員。 杉村 英治(すぎむら えいじ):元東京大学総合図書館司書。 坂井 洋史(さかい ひろぶみ):一橋大学助教授。 坂出 祥伸(さかで よしのぶ):関西大学教授。 劉 力(りゅう りき):大東文化大学兼任講師。 徐 前(じょ ぜん):国士舘大学兼任講師。 張 明傑(ちょう めいけつ):日本女子大学兼任講師。 蛯原 健介(えびはら けんすけ):明治学院大学専任講師。 三本 卓也(みつもと たくや):立命館大学助手。 趙 中振(ちょう ちゅうしん):香港浸会大学助教授。 胡 梅(こ ばい):Xeno Biotic Laboratories, Inc. U.S.A. 研究員。 唐 暁軍(とう ぎょうぐん):中国中医研究院主管技師。 何 仲濤(か ちゅうとう):中国湖北省中医薬研究院助教授。
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