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パール・バックと日本 日本人が知らないパール・バックとその世界 上製
佐川陽子
出版社:国書刊行会
出版年:2023年05月
コード:   306p   ISBN/ISSN 9784336073877
 
価格 3,300円
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ノーベル文学賞を初のアメリカ人女性として、世界では四人目の女性として受賞し、世界で最も多く翻訳された作品を世に送り出した作家、パール・バック。
彼女は社会運動家としても多岐にわたる活動を展開し、国の内外を問わず多くの人々を救った。その対象は日中戦争で負傷した中国人、人種差別や性差別で苦しむ黒人や女性、真珠湾攻撃後に収容所に隔離された在米日本人と日系アメリカ人など、また戦後は原爆後遺症を負った被爆者や原爆で親を失った原爆孤児、アメリカで出生したアジア系混血児や障がい児、米軍が駐留したアジア諸国で出生した混血児と母親、障がい児の父母などで、他の社会活動を通しても幅広い人脈を築いた。

彼女の活動では多くの日本人も救われたが、その史実を知る人は少ない。
本書では、幼少期から暮らした中国と後半生を過ごしたアメリカでの生活と、戦前からの日本人との交流を通して生まれた知日家パール・バックの姿を、近代の世界史を背景にひもとく。多くの資料と証言者の発言に基づき、日本人が看過してきたアジアの歴史と、日本人とパール・バックとの友情が解き明かされる。


目次:
はじめに

第一章 二つの祖国を持つパール・バック
1 パール・バックとは
(1)中国で育ったパール・バック
(2)パール・バックの兄弟姉妹
(3)二重の世界で過ごした幼少期
(4)パール・バックを育んだ中国人
2 血筋と育った環境
(1)ヨーロッパからアメリカに渡ってきた祖先
(2)パール・バックの両親
(3)パール・バックの性格
(4)教育環境
(5)家庭環境
3 結婚と二人の娘達
(1)ロッシング・バックとの結婚
(2)キャロル
(3)養女のジャニス
4 アメリカへの帰国と永住
(1)帰国の複合的要因
(2)帰国の決断
(3)再婚劇

第二章 作家パール・バックの誕生
1 作家への道
(1)ランドルフ・メイコン女子大学にて
(2)宿州から南京へ
(3)アメリカへの一時帰国
(4)キャロルが変えたパール・バックの人生
2 中国を書く
(1)中国における変革と胡適
(2)文学革命を通して描いた中国の旧習
(3) 「チャイニーズ サガ」
(4)アメリカ文学史上のパール・バック
3 「ノーベル文学賞」受賞
(1)「よそ者」意識
(2)受賞の一報と波紋
(3)受賞の意義
(4)デンマークにて
(5)ボブ・ディランの受賞メッセージ

第三章 社会運動家パール・バックの誕生
1 世論の代弁者
(1)発言者として
(2)作家として
2 東西間の文化交流
(1)雑誌「アジア」の買収
(2)「東西協会」の設立
3 差別の撤廃
(1)人種差別撤廃運動
(2)女性の自立と男女同権の訴え
4 中国人救済
(1)「中国人救済連盟」の募金活動
(2)中国における文盲廃絶の支援
5 核兵器反対運動と被爆者の救済
6 障がい児の親に寄り添う
(1)『成長が止まった子(邦題=母よ嘆くなかれ)』の出版
(2)キャロルがパール・バックに教えたこと
7 「パール・バック財団」の設立

第四章 パール・バックと日本
1 第三の国・日本
(1)日本人第一号
(2)神戸にて
(3)雲仙にて
2 アメリカ在住の日本人
(1)国吉康雄
(2)石垣綾子
(3)松本亨
(4)鶴見和子
(5)ペンシルヴェニアの中島さん
3 日本における反響
(1)『大地』の作家
(2)海の向こうから
(3)社会運動家の顔
(4)パール・バックから影響を受けた日本人とその活動

第五章 パール・バックの再評価
1 中国における再評価
(1)新聞報道「中国で再評価始まる」
(2)江蘇省鎮江市
(3)安徽省宿州市
(4)四川省成都市
2 アメリカ文学者 ピーター・コン
3 伝記作家 ヒラリー・スプーリング
4 アメリカ文学者 渡辺利雄
5 臨床心理士 松坂清俊
6 パール・バックが生き続ける日本
(1)日本人が読み続ける作品
(2)バックが子供に食べさせた「湯せんぺい」
(3)うんぜんレモネード

終章 知日家パール・バック
1 夢のような国
(1)母の思い出と共に
(2)はじめて見た日本
(3)父との思い出
2 大人になったパール・バックと日本
(1)雲仙での避難生活
(2)横浜で求婚される
(3)在米日本人、日系アメリカ人に寄り添う
(4)戦時中も戦後も変わらぬ日本人への愛情
3 運命の来日(一九六〇年)
(1)パール・バックを大歓迎した日本人
(2)新しい日本を観察し、 『私の見た日本人』を書く
4 パール・バックと日本人

証言集パール・バックを語る
近藤紘子さん
ジュディ・オングさん
平野レミさん

おわりに
注記事項
引用・参考文献
年譜:パール・バックと日本
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