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詳細情報
道徳教育と中国思想
井ノ口哲也
出版社:勁草書房
出版年:2022年01月
コード:   280p   ISBN/ISSN 9784326299324
 
価格 3,080円
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東アジアに根付いた道徳観念は、日本の思想や教育にどのような影響を与えたのか。中国思想に基づく道徳教育史を描きだす気鋭の一書。

日本における歴史的な道徳観念の変遷を考える際に、大陸からの影響は避けては通れない。本書は江戸時代、近代日本、そして豊かさ・便利さの裏側でこれまでの社会秩序が変貌する現代日本を対象に、五倫や三綱といった東アジアの道徳、教科としての修身と教育勅語、そして小学校道徳の教材と「孝」の精神を通じて、道徳教育を展望する。

目次:
はじめに

第一部 教科書の中の儒教
 第一章 巫祝の子 孔子
 第一節 はじめに
 第二節 儒教への初歩的理解
 第三節 儒とは何か
 第四節 巫祝の子 孔子――白川静『孔子伝』を中心に
 第五節 鬼神に事えるということ
 第六節 おわりに
 第二章 「儒教」か「儒学」か
 第一節 はじめに
 第二節 「儒教の国教化」説における用語の混用
 第三節 「儒教の国教化」説立説の意義と限界
 第四節 おわりに

第二部 社会と家庭を安定させた中国の儒教道徳
 第三章 五倫と三綱
 第一節 五倫について
 第二節 三綱の形成
 第三節 三綱の定着
 第四節 三綱の定義
 第五節 おわりに
 第四章 朱子学の伝播とその影響
 第一節 はじめに
 第二節 朝鮮半島への朱子学の伝播とその影響
 第三節 日本への朱子学の伝播とその影響

第三部 近代日本の儒教道徳
 第五章 教育勅語に残った朱子学
 第一節 漢学の衰退
 第二節 教学聖旨
 第三節 『幼学綱要』
 第四節 教育勅語
 第五節 おわりに
 第六章 井上哲次郎の江戸儒学三部作
 第一節 問題の所在
 第二節 井上哲次郎について
 第三節 三部作成立の前提(一)――『東洋哲学史』の構想
 第四節 三部作成立の前提(二)――井上哲次郎『教育ト宗教ノ衝突』
 第五節 三部作成立の前提(三)――「陽明学」ブーム
 第六節 三部作の刊行理由――内的動機
 第七節 井上哲次郎による江戸儒学の分類
 第八節 類例
 第九節 批判――三部作の克服をめざして
 第七章 三つの『日本儒学史』
 第一節 はじめに
 第二節 久保天随『日本儒学史』――附・『近世儒学史』
 第三節 安井小太郎『日本儒学史』――附・『日本漢文学史稿』
 第四節 高田眞治『日本儒学史』
 第五節 なぜ『日本儒学史』は書かれたのか
 第六節 おわりに

第四部 戦後の日本は本当に豊かになったのか
 第八章 高度経済成長と望郷歌――「孝」考
 第一節 高度経済成長はどのように学習されているのか
 第二節 高度経済成長を映す望郷歌
 第三節 昭和終盤期における都会と地方をつなぐ流行歌
 第四節 平成時代にはなぜ都会と地方をつなぐ歌が流行らなくなったのか
 第五節 「孝」の精神の崩壊
 第九章 会う約束を守るということ――「尾生の信」考
 第一節 来ぬ学生との待ち合わせ
 第二節 来ぬ女との待ち合わせ――「尾生の信」の出典
 第三節 芥川龍之介の二つの「尾生の信」
 第四節 おわりに
 第十章 小型情報機器の功罪
 第一節 はじめに
 第二節 小・中学校の学習指導要領の「道徳」と『解説 道徳編』
 第三節 『わたしたちの道徳 小学校3・4年』
 第四節 『私たちの道徳 小学校5・6年』
 第五節 『私たちの道徳 中学校』
 第六節 高校「倫理」の教科書における情報モラルに関する記述
 第七節 新聞が報じた青少年の情報モラル
 第八節 おわりに

第五部 21世紀をどう生きていくのか
 第十一章 中庸とは何か――「ほどほどに」生きていく
 第一節 辞書の中の「中庸」
 第二節 『中庸』の中の「中」「中庸」
 第三節 『老子』の中の「中」
 第十二章 「足るを知る」こと――『老子』に学ぶ
 第一節 最高潮に達してはいけない
 第二節 欲望はとどめよ
 第三節 「足るを知る」こと
 第十三章 ひたむきに努力すること――北京師範大学の学生たち
 第一節 はじめに
 第二節 ひたむきさの土壌
 第三節 学生生活に対する管理と監視
 第四節 教員である以前に一人の日本人として
 第五節 おわりに

初出一覧
あとがき
書名索引
人名索引
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