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遠在古巴
雷競璇
出版社:牛津大學出版社
出版年:2015年
コード:425619   262p  22cm ISBN/ISSN 9780199429196
 
価格 3,465円
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キューバ華僑の口述史。香港の歴史研究者・雷競璇が、自らの祖父と父親がかつて移民として過ごしたカリブの島国・キューバを訪れ、今も現地で暮らす華僑たちの声を拾い集めた。

“2010年の冬、私は中国から遥か遠く離れたキューバの地に初めて足を踏み入れた。出発前、「祖父と父がキューバに残した痕跡はまだあるだろうか?」という問いが頭の中を駆け巡り、私の心は揺れ動いていた。訪問前の準備として、私は少しばかりの書物を読み、それらを通じて苦難に満ちたキューバ華僑の歴史を知るに至った。アヘン戦争が終結して間もなく、多くの華僑が肉体労働者としてキューバに渡ったが、その多くは詐欺や脅迫などによって半ば強制的に連れて行かれた人々だった。彼らはキューバ到着後、奴隷として働くことを余儀なくされた。19世紀にキューバに運ばれた中国人労働者たちは、黒人奴隷たちの代わりとして働かされ、その数は最大で14万に達したと言われる。清朝政府が同治末年に役人を派遣して行った調査によると、当時キューバにはまだ6万人の華僑がいたという。キューバ華僑の歴史は、このような苦難に満ちた一ページから始まっている。私の祖父と父がキューバに渡った当初は島全体が好景気に沸き、キューバ華僑にとって最高の時代だった。しかし1959年に起こった革命により、キューバは社会主義国家へと変貌を遂げ、キューバ華僑の生活は下り坂を転げ落ちるように悪化していった。他に行くあてがあるものは去り、行き場がないものは残った。キューバ滞在中、私はハバナの中華街を訪れたが、そこに残っているのは荒廃した街並みと、わずか300人ばかりの年老いた華僑たちだけであった――。” (本書裏表紙より・東方書店翻訳)

【関連書籍】
 425620 末路遺民-古巴華僑訪談錄  雷競璇 編 牛津大學出版社 2017年
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