逃亡犯条例反対に端を発した香港デモは過激さを極め、選挙での民主派勝利、コロナウィルス騒動を経てなお、混迷の度合いを深めている。 お気に入りのアイドルソングで気持ちを高める「勇武派」のオタク青年、ノースリーブの腕にサランラップを巻いて催涙ガスから「お肌を守る」少女たち……。リーダーは存在せずネットで繋がり、誰かのアイデアをフラッシュモブ的に実行する香港デモ。ブルース・リーの言葉「水になれ」を合い言葉に形を変え続ける、21世紀最大の市民運動の現場を活写する。
〈目次〉 序章 水になれ 香港人たちの新しいデモの形 第一章 2014年『雨傘運動』の高揚と終息 第二章 未来のために戦う香港 二〇一九年デモ 第三章 デモの主力・学生たちの戦い 第四章 市民たちの総力戦 第五章 オタクたちの戦い 第六章 敵たちの実相 終章 周庭(アグネス・チョウ)の2019年香港デモ あとがき
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