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中国政治の社会態制
上製
天児慧
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出版社:岩波書店 |
出版年:2018年01月 |
コード: 310p ISBN/ISSN 9784000238939 |
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中国という巨大な隣国は、いかにして二千年もの長期にわたり、幾多の動乱や変転を経ながらも、統一性を保持してきたのか?中国史の長期的な動態・静態的構造には、幹部と民衆、関係と制度、都市と農村、政治と経済という四つの断層性があった。中国社会の基底構造を踏まえ現代中国の可変性と不変性のメカニズムを解明する。
目次: はじめに 中国研究半世紀の歩み――地域研究の模索 第一章 地域研究の方法と現代中国研究 問題の提起――地域研究は死滅に向かっているのか 一 地域研究再構築に向けて――地勢と文化と社会構造からのアプローチ 二 分析方法論としての基底構造論アプローチ 三 中国における基底構造Ⅰ――四つの大規模性 四 中国における基底構造Ⅱ――四つの断層性 五 現代の重断層性と将来像をいかに理論化するか 六 深層構造(関係性)の分析枠組み 第二章 社会と国家の緊張関係 問題の提起 一 改革開放前期(二棚棚一年以前)の社会――進む単位社会と人民公社の解体 二 WTO加盟の国家―社会関係への衝撃 三 インターネット産業の発展とライフスタイルの変化 四 放置された非正常な社会問題 五 自立し始める市民、爆発する民衆――市民・民衆VS権力 第三章 中央・地方関係から見た動態的政治構造 問題の提起 一 中央・地方関係と地方のガバナンス――規模の統治論 二 歴史の中の制度的な中央・地方――層級制と変動のサイクル 三 社会主義体制下の中央―地方関係 四 地方への集権化から党政合一論への逆流 五 財政請負制から分税制移行期の中央・地方関係 六 地方保護主義の広がり 第四章 体制維持のガバナンス――軍と警察、ナショナリズム 問題の提起 一 統治の物理的基礎=軍と警察権力 二 統治のイデオロギー的基礎=中華ナショナリズムの台頭と鼓舞 第五章 歴史から見た政治体制の構造 問題の提起 一 歴史の中の毛沢東型統治体制――伝統型国家との連続性 二 伝統的国家との不連続性 三 一党指導の国家・社会コントロールの制度とメカニズム 四 改革開放期における党国家体制の変わらぬ部分 第六章 中国共産党型政治体制論――カスケード型権威主義体制 問題の提起――どのように政治体制の変容を考えるか 一 揺れ動く新権威主義と民主化の狭間 二 伝統思想から解釈する中国共産党体制論 三 「関係」(クワンシー)、「圏子」を基礎にした政治秩序と社会秩序 第七章 習近平体制の戦略と指導基盤 一 習近平指導体制の形成 二 習近平の長期戦略 おわりに 中国はどこへ行く 注 あとがき
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