主権国家と革命 15~18世紀
/岩波講座 世界歴史 第15巻
上製
木畑洋一,安村直己 責任編集/坂下史,踊共二,小野塚知二,松浦義弘,小山啓子,後藤はる美,豊川浩一,弓削尚子,中野勝郎,小俣ラポー日登美,明石欽司,黒川正剛,桜田美津夫,西澤美穂子
|
|
出版社:岩波書店 |
出版年:2023年03月 |
コード: 304p ISBN/ISSN 9784000114257 |
|
|
|
中世と近代のはざまにある近世ヨーロッパは、複数の時間の流れる、地域差を抱えた空間だった。ルネサンスからフランス革命まで約350年にわたる西欧と大西洋の歴史を概観し、政治・経済・宗教・学問において起きた諸革命の実相、戦争や商業活動を通して生じた主権国家・国際関係の形成過程を、変化と連続を共に跡づけつつ描く。
目次: 展望 Perspective 近世/初期近代のヨーロッパ――ルネサンスからフランス革命まで[坂下 史] はじめに 一、ヨーロッパ史における近世と初期近代 二、基本条件と近世ヨーロッパの経済 三、近世のはじまり 四、拡大するヨーロッパ 五、ヨーロッパの主権国家体制 六、一八世紀のヨーロッパ世界 おわりに
問題群 Inquiry 宗教改革とカトリック改革[踊 共二] はじめに――大文字の宗教改革 一、ルターとドイツの宗教改革 二、ツヴィングリと宗教改革の複雑化 三、シュマルカルデン戦争からアウクスブルク宗教平和令まで 四、カルヴァンと宗教改革のヨーロッパ的拡大 五、イングランドとスコットランドの宗教改革 六、カトリック改革 おわりに――宗教改革と現代
産業革命論――欲望解放と自然的制約[小野塚知二] はじめに 一、産業革命の技術的な三側面 二、産業革命とは何であったのか 三、産業革命概念の現在 むすびにかえて
大西洋世界のなかのフランス革命[松浦義弘] はじめに 一、大西洋世界とフランス 二、「世論の法廷」におけるアメリカ独立革命 おわりに
焦点 Focus ルネサンス期の文化と国家――フランスを中心に[小山啓子] 一、ルネサンスと時代区分 二、イタリア・ルネサンスの伝播とその影響 三、宮廷の興隆 四、文書を司る行政役人の台頭
ブリテン諸島における革命[後藤はる美] はじめに――ピューリタン革命から三王国戦争へ 一、礫岩のようなヨーロッパとステュアート朝三王国 二、長い宗教改革とブリテン諸島 三、三王国戦争 四、主権の定義をめぐる争い おわりに――長い革命
ロシアの「大航海時代」と日本[豊川浩一] はじめに 一、探検するロシア 二、ロシアの日本接近 おわりに
啓蒙主義とジェンダー――あるいは啓蒙とその「他者」[弓削尚子] はじめに 一、啓蒙の「他者」 二、啓蒙の「主体」としての女性 むすび
アメリカ独立――帝国と共和政のあいだ[中野勝郎] 一、帝国の再編と帝国からの離脱 二、独立と連邦共和政 三、「帝国」と「国民国家」
一七―一八世紀ヨーロッパにおける日本情報と[小俣ラポー日登美] 日本のイメージ はじめに 一、幻想から実態としての日本へ 二、日本イメージ形成における書籍の役割 三、公刊された情報、公刊されなかった情報 四、宣教師の日本情報 五、旅行記における日本、科学的学究の対象となった日本 六、鑑としての日本、パロディとしての日本
コラム Column ウェストファリア神話[明石欽司] 魔女狩り[黒川正剛] オランダ独立戦争[桜田美津夫] 『鎖国論』の「鎖国」[西澤美穂子]
|
|