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康熙帝還暦を寿ぐ北京の佳き日 萬壽盛典圖にみる清朝祝祭と市民生活(DVD)
/中国文化叢書 第四号
中日文化研究所 企画/重森貝崙 研究・演出
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出版社:岩波映像 |
出版年:2018年11月 |
コード: ISBN/ISSN |
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清朝第四代聖祖 康熙帝 還暦の慶祝祭典を細部まで緻密に描いた絵巻から、18世紀初頭の北京の街並みとそこに生活する人々の姿を読み解く。
満洲族が中国全土を治めていた清朝。国を最も繁栄に導いたのは、第四代の聖祖・康熙帝です。18世紀初頭、首都・北京では国を挙げての一大ページェントが行われようとしていました。康熙帝、数え年六十歳、還暦の慶祝祭典です。 康熙帝の鹵簿(ろぼ)、すなわち行列は郊外の離宮・暢春園(ちょうしゅんえん)を出発し、北京西北の城門・西直門(せいちょくもん)を入って、紫禁城(しきんじょう)北門・神武門(しんぶもん)へと還御(かんぎょ)します。その様子を描いたのが全長50メートル余の絵巻「万寿盛典図(ばんじゅせいてんず)」です。絵巻は実際の行列とは反対に、紫禁城・神武門からスタートし、北京内城の市街を進む皇太后の輦輿(れんよ)を描き、次いで、北京城外における康熙帝とおびただしい数の臣下で構成される大パレードを詳しく描写し、暢春園へと至ります。実際の行列と反対に描いたのは、臣下が康熙帝をお迎えするという姿勢を示したものと思われます。 沿道は龍棚(りゅうほう)、すなわち天子を祝うためのきらびやかな小屋組み、さらに綺麗なアーチや、吉祥の絵柄が描かれた布塀などの豪華な飾りつけで埋め尽くされています。また、戯台、つまり芝居小屋も30箇所以上も登場、これは親王や満洲八旗のグループなどによって提供されたもので、京劇好きの北京市民たちへのサービスぶりがうかがえ、興味をそそります。この絵巻がユニークなのは、宮廷の行事が詳細に描かれているだけでなく、街路を行き交う北京市民の行動や、街路に向かって開かれている店舗のかずかず、例えば食堂・食品店、両替屋、反物店・仕立て屋、練炭製造・販売業、福建省原産の煙草を売る店など、生活に密着した商売がきちんと描写されていることで、四合院の中で赤ん坊を抱っこする母親の姿などとあわせ、観る人の眼を愉しませてくれます。
企画:一般社団法人中日文化研究所 研究・映像演出:重森貝崙 制作協力:岩波映像株式会社 撮影協力:アートギャラリー884 撮影・編集:廣瀬充男 整音・選曲:吉田茂一 CG:藤原久子 語り:山川建夫 28分/カラー/ステレオ/映像完成台本付(B6変形本文32ページ)/2018年作品
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