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大運河と「帝国」 明代における南北中国の構築 上製
田口宏二朗
出版社:名古屋大学出版会
出版年:2026年01月
コード:   468p   ISBN/ISSN 9784815812195
 
価格 7,920円
  <東京店在庫有り>
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それは「中国」に何をもたらしたのか──。
豊かな江南と北京をつなぐ輸送路として、明代に空前の規模で整備された大運河。
そこでは何がどのように運ばれ、地域の社会経済はいかなる影響を受けたのか。
徴税・輸送・再分配体制の変遷を、首都とその近郊、さらには帝国レベルの財政・流通との連関でつぶさに解明。
「南北統合」の実態と言説を新たな水準で問い直す。


目次:
 凡例

序章 明代漕運という問題系
 1 巨大兵站事業としての大運河漕運
 2 漕運・政書・社会的同一性
 3 本書の課題
 4 分析課題の脈絡
 5 本書の構成

第Ⅰ部 14~15世紀のロジスティクスと大運河

第1章 明初期の兵站構築と漕運
 はじめに
 1 補給体制の構築
 2 永楽遷都と兵站
 3 兵站の単線化と航程
 おわりに

第2章 15世紀における兵站体制の再編——中規模帝国へ
 はじめに
 1 初期明朝政権の性格
 2 鄭和船団と営利活動
 3 鄭和船団から漕運衛所へ——武職選簿からみた
 4 対外体制の転換と政治的変容
 5 ポスト永楽期の政治史的文脈と中規模帝国
 おわりに

第Ⅱ部 大運河漕運と明代の「指令経済」

第3章 明朝財政と「漕糧」
 はじめに
 1 明朝財政概観
 2 明朝財政における漕糧
 3 北京現物米財政の基調
 おわりに

第4章 現物米の備蓄と配給——明代の京倉・通州倉
 はじめに
 1 京倉と通州倉
 2 糧米の支給対象・内訳
 3 京倉・通州倉糧米の支給手続き
 4 京倉・通州倉の備蓄残高と「救荒」
 5 京倉・通州倉ストックの機能的性格
 おわりに——明代北京の財政と「再分配」

第5章 米穀と銀、指令経済と市場経済——明代の漕糧と餘米
 はじめに——「国家の咽喉」
 1 「月米一石」
 2 漕糧折銀と月糧折支をめぐって——消費・市場・指令
 3 漕運・餘米・「民間市場」
 おわりに

第Ⅲ部 畿輔・財政・運河、そして南北中国

第6章 帝室財政と州県財政・市場・畿輔——北直隷での「鉱・税の禍」
 はじめに
 1 安文璧『順天題稿』と畿輔での「鉱・税」
 2 畿輔「鉱・税」始末
 3 畿輔での「鉱・税」——賦課対象・形式
 4 「国家之遺利」の現実
 おわりに——帝室財政・国家財政・州県財政

第7章 畿輔・西北水利——大運河漕運体制の是正と挫折
 はじめに
 1 畿輔水利・西北水利論
 2 徐貞明と西北開発論の帰趨
 3 王之棟「請罷浚河疏」と滹沱河河工
 おわりに

第8章 明代河北の農業経済と大運河——帝国コアの脱中心化
 はじめに
 1 明代畿輔の農業経済
 2 地文・水文環境と要素賦存——2つの型
 3 生態的利用の諸相
 4 運河・ヒンターラント、および「西北水利」
 5 「西北」と「東南」
 おわりに

終章 帝国の咽喉、南北中国
 1 本書での議論——梗概
 2 知見の含意と今後の課題

 文献目録
 あとがき
 初出一覧
 図表一覧
 索引
 中文要旨
 英文要旨
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