唱歌「蛍の光」と帝国日本
/歴史文化ライブラリー558
大日方純夫
|
|
出版社:吉川弘文館 |
出版年:2022年10月 |
コード: 272p ISBN/ISSN 9784642059589 |
|
|
|
「帝国」版図の拡大と「蛍の光」には現存しない幻の歌詞を読み解き、その成立と変遷過程を「国民国家」日本の歴史の中に位置づける。 卒業シーズンに歌われる定番曲の一つ「蛍の光」。明治に作られたこの唱歌には、現存しない3番と4番があった。「帝国」版図の拡大と幻の歌詞を読み解き、「蛍の光」の成立と変遷過程を「国民国家」日本の歴史の中に位置づける。唱歌教育の実態にも迫り、日本人の教化のみならず、朝鮮・台湾など東アジアの植民地支配に与えた影響を解明する。
目次: モースが聴いた「蛍の光」―プロローグ 「蛍の光」の誕生 「国民国家」日本の成立 『小学唱歌集』初編と「蛍の光」 『小学唱歌集』初編の成立経過 「蛍の光」歌詞の成り立ち “Auld Lang Syne”と脱亜入欧 「蛍の光」と「国民国家」日本 「蛍の光」の拡大 「帝国」日本への道 「ふみよむ月日 かさねつつ」―学校教育 「至らんくにに いさおしく」―軍隊と戦争 「蛍の光」も広がり 「千島のおくも 沖縄も」から「台湾の果ても 樺太も」へ 『小学唱歌集』後の唱歌 「蛍の光」の膨張 東アジアのなかの日本 東アジアのなかの唱歌 台湾植民地化と唱歌教育 韓国・朝鮮における「蛍の光」 「蛍の光」の崩壊 「大東亜」日本の幻想 「蛍の光」と〝大東亜〟 「蛍の光」と〝鬼畜米英〟 「ひとつに尽くせ 国のため」―「尽忠報国」 「蛍の光」の戦後 敗戦後の日本 戦争終結と「蛍の光」 戦後処理と「蛍の光」の「日本」 「国民国家」と「蛍の光」 世界のなかの「蛍の光」―エピローグ あとがき 参考文献
|
|