帝鑑図と帝鑑図説 日本における勧戒画の受容
小助川元太,薬師寺君子,野田麻美,水野裕史 編
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出版社:勉誠社 |
出版年:2024年11月 |
コード: 448p ISBN/ISSN 9784585370178 |
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古来、中国そして東アジア各国においては、為政者がいかにあるべきかを説くために、他者や過去の出来事を鑑として戒めとすべき手本を示した「勧戒画(鑑戒画)」が利用されてきた。 なかでも中国帝王にまつわる故事を取り上げたものは「帝鑑図」と称され、屛風や障壁画など室礼や儀礼空間の荘厳として、また、挿絵となり物語と共に『帝鑑図説』として版本化され、東アジアの文化の基底として大きな影響を与えてきた。 本書では、日本における帝鑑図・帝鑑図説の諸作品を美術史・文学研究の第一線の視点より、多角的に考察。 通説を再検討し、「帝鑑図」とは何か、という基本的な定義を問い直す画期的成果。 豊富な図版資料また国内作品の網羅的リストも具備した、東アジア文化史研究における必携の一冊!
目次: まえがき―「帝鑑図」『帝鑑図説』研究の最前線(小助川元太)
【資料編】 〈カラー口絵〉 狩野山楽「帝鑑図押絵貼屛風」(東京国立博物館) 「帝鑑図屛風」(永青文庫)(熊本県立美術館寄託) 狩野探幽他「帝鑑図屛風」(東京国立博物館) 狩野甚丞「帝鑑図屛風」(個人蔵) 狩野宗眼重信「帝鑑図・咸陽宮図屛風」(静岡県立美術館) 「帝鑑図屛風」(九州国立博物館) 「帝鑑図」(名古屋城本丸御殿)(名古屋城総合事務所) 『帝鑑図説』慶長版(一部)(国立公文書館内閣文庫)
〈モノクロ資料〉 『帝鑑図説』慶長版並びに万暦官版全挿図及び解説(小助川元太) 『帝鑑図説』慶長版並びに寛永版翻刻(小助川元太) 『中国帝王の記憶すべき事蹟』(仏文『帝鑑図説』)全挿図及び解説(井川義次)
【解題編】 狩野山楽「帝鑑図押絵貼屛風」(東京国立博物館)(野田麻美) 「帝鑑図屛風」(永青文庫)(熊本県立美術館寄託)(金子岳史) 狩野探幽他「帝鑑図屛風」(東京国立博物館)(水野裕史) 狩野甚丞「帝鑑図屛風」(個人蔵)(野田麻美) 狩野宗眼重信「帝鑑図・咸陽宮図屛風」(静岡県立美術館)(野田麻美) 「帝鑑図屛風」(九州国立博物館)(鷲頭桂) 「帝鑑図」(名古屋城本丸御殿)(名古屋城総合事務所)(朝日美砂子) 帝鑑図説(小助川元太)
【論考編】 〈帝鑑図〉 総論 帝鑑図(薬師寺君子) 狩野派の帝鑑図再考(野田麻美) 御殿空間における名古屋城本丸御殿上洛殿の帝鑑図障壁画(朝日美砂子) 帝鑑図と権力(松島仁) 帝鑑図と儒教(水野裕史) コラム 帝鑑図の画料(水野裕史) 〈帝鑑図説〉 総論 『帝鑑図説』(小助川元太) 万暦帝、張居正と『帝鑑図説』(林麗江/尾川明穂 訳) 豊臣秀頼と『帝鑑図説』(福田千鶴) 『帝鑑図説』の出版文化―通説と近年の研究傾向を問い直す(藤實久美子) コラム 『帝鑑評』(入口敦志) ヨーロッパにおける『帝鑑図説』―フランス革命勃発の起爆剤?(井川義次) 〈附録〉 帝鑑図事例一覧 『帝鑑図説』作例一覧(国内中心・一部海外機関) 主要参考文献
あとがき(水野裕史) 執筆者紹介
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