鬼殺し 下
/エクス・リブリス
上製
甘耀明/白水紀子 訳
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出版社:白水社 |
出版年:2016年12月 |
コード: 356p ISBN/ISSN 9784560090497 |
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日本統治時代から戦後に至る台湾・客家の村で、日本軍に入隊した怪力の少年が、時代に翻弄されながら祖父と生き抜く。魂を震わす巨篇。
【上巻】 鬼殺し 上/エクス・リブリス 甘耀明/白水紀子 訳 白水社 2016年12月
【原著】 402889 殺鬼 甘耀明 寶瓶文化事業股份有限公司 2015年6月
■ノーベル賞作家・莫言が激賞! 殺人は容易だが鬼殺しは難しい、これをやってのけたその文才には驚嘆するばかりだ。 民国六〇年代(1970年代)生まれの昔日の青年が、今まばゆいばかりの文学の花を咲かせた。
1945年、日本の敗戦とともに、国民党軍が村に乗り込んできた。 帕の怪力は国民党軍の目に留まるが、祖父は孫を連れて決死の覚悟で台北へと逃れる。 そこで遭遇したのは二・二八事件だった――。 自分は何者なのか―― 激動の渦に巻き込まれ、揺らぎ、格闘する。
清朝に捨てられ、日本から捨てられ、国民党政府からも見放された「鬼」の島 「『鬼殺し』は、関牛窩という小さな山村に生きた人々の歴史記憶の再構築をとおして、台湾の主体性を回復する道を模索した台湾のポストコロニアル文学であり、台湾現代文学を代表する作品である」 (「解説」より)
《目次》 神風が吹いて、桃太郎おおいに鬼王と戦う 九青団と小さな黒人が汽車に乗った 聖母マリア・観世音菩薩が下界に降りた 構樹(かじのき)もの言わざれども、下自ずと蹊(こみち)を成す 七重の空への道 鬼屋(ゆうれいやしき)は貧乏人の楽園 俺は鬼子(グィズ)だ、手紙を出しに来た さようなら、南部の黒狗(かっこいい)兄貴 再び関牛窩への帰途につく 月日が経てば異郷も故郷
解説(白水紀子)
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■編著者紹介
甘 耀明(カン ヤオミン) 1972年、台湾・苗栗県生まれ、客家出身。台中の東海大学中文系在学中に小説を書き始め、卒業後は苗栗の地方新聞の記者などをしながら小説を書きためていた。2002年「神秘列車」で寶島文学賞審査員賞、「伯公討妾」で聯合報短篇小説審査員賞を受賞するなど、このころ発表した6篇が文学賞を続けて受賞し、03年にこれらの作品を収めた初めての短篇小説集『神秘列車』を刊行。その多彩な表現により「千の顔を持つ作家」と呼ばれて注目を集めた。
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