激動の東アジアと感性の政治 映画・ドラマ・演劇
/慶應義塾大学東アジア研究所叢書【最新刊】
上製
吉川龍生 編著
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| 出版社:東方書店 |
| 出版年:2026年11月 |
| コード:22616 272p ISBN/ISSN 9784497226167 |
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政治から映画への制約 映画から政治への影響
20世紀以降の中国史に欠かせない存在である映画について、映画史、政治史、経済史といった関連領域の研究者が、分野を超えて意見交換しながら進めてきた研究の成果。全4部11章。
第Ⅰ部「満洲と日本――戦争と映画・演劇・ドラマ」
第Ⅱ部「上海映画黄金時代とその中国・台湾での継承」
第Ⅲ部「新中国の映画製作とソ連・東欧との関係性」
第Ⅳ部「映画をめぐる政治と経済――規制・動員・受容」
第Ⅰ部「満洲と日本――戦争と映画・演劇・ドラマ」で、日本の満洲統治と戦後の引き揚げ、そしてそれに対する後年の表象について論じ、第Ⅱ部「上海映画黄金時代とその中国・台湾での継承」で、一時代を築いた上海映画の伝統が、人民共和国建国後の中国や、国民党と海峡を渡った台湾でどう引きつがれていったのかを検討し、第Ⅲ部「新中国の映画製作とソ連・東欧との関係性」では、人民共和国建国後の映画行政や映画製作がソ連や東欧からどれくらい影響を受けていたのか、具体的な事例も用いながら考察し、第Ⅳ部「映画をめぐる政治と経済――規制・動員・受容」で、映画の教育的意義の認識とそれに基づく規制や動員、計画経済期の動員や受容について、具体的なデータなども示して検証している。
●著者の言葉
20世紀以降の中国史に映画の存在は欠かせない。とりわけ1930年代以降、国家のありように関わる文脈でも、映画は大きな存在感を放つようになる。(略)
最終的な個々の論考は想定されていたよりも扱う年代が広がっていたこともあり、日中戦争の終結や人民共和国の建国の時期を中心としながらも、本書のタイトルでは特定の時期を指す言葉は含めず、東アジアの地政学的なダイナミズムを対象とするという意味で「激動の東アジア」とした。「感性の政治」とは、各地域のその時々の政権が映画やドラマ、演劇などの視聴覚芸術とどのような関係を持ちながら統治を行い、また後代の人々が歴史の記憶をどのように表象してきたかということの謂である。そこでは、政治権力が芸術をコントロールするという方向性だけでなく、芸術作品が政治に影響を与えるというベクトルの考察も含まれる。(「序」より)
●構成
序――通底する問題意識と本書の構成(吉川龍生)
第Ⅰ部 満洲と日本――戦争と映画・演劇・ドラマ
第1章 満映文化映画の日本公開について(代珂)
第2章 満洲引揚者による中国残留婦人の表象――ひとり芝居『帰ってきたおばあさん』を手がかりに(菅野智博)
第3章 日中共同制作テレビドラマ『大地の子』が出来るまで――映像作家岡崎栄と日本人残留孤児の表象(劉文兵)
第Ⅱ部 上海映画黄金時代とその中国・台湾での継承
第4章 激動の時代の荒波に浮かぶ一隻の小舟――謝晋の学びと成長の歳月(石川・方文)
第5章 孫瑜監督『乗風破浪』に見る海派映画の連続性――政権移行と文芸批判キャンペーンを超えて(吉川龍生)
第6章 二つの『一江春水向東流』――上海版(1947年)の台湾での受容とリメイク(1965年)(三澤真美恵)
第Ⅲ部 新中国の映画製作とソ連・東欧との関係性
第7章 スターリン死後の「社会主義リアリズム」と中国喜劇映画――『未完成喜劇』を生んだ国際的言論空間(小嶋華津子)
第8章 中ソ関係の揺籃期における政治的配慮に関する一考察――映画『プルジェヴァリスキー』の公開をめぐる中共指導部の対応を事例として(有澤雄毅)
第9章 中国の人形アニメ映画とチェコの人形劇(山下一夫)
第Ⅳ部 映画をめぐる政治と経済――規制・動員・受容
第10章 中国の児童映画をめぐる歴史的系譜――1920~1950年代を中心に(鄭浩瀾)
第11章 計画経済期中国の映画産業――映像視聴普及の観点から(加島潤)
あとがき(吉川龍生)
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■編著者紹介
代珂(だい・か)慶應義塾大学商学部准教授 菅野智博(かんの・ともひろ)慶應義塾大学経済学部准教授 劉文兵(りゅう・ぶんぺい)大阪大学大学院人文学研究科准教授 石川(せき・せん)上海戯劇学院映画芸術研究センター主任、教授 方文(ほう・ぶん)上海戯劇学院演技系講師 吉川龍生(よしかわ・たつお)慶應義塾大学経済学部教授 三澤真美恵(みさわ・まみえ)日本大学文理学部中国語中国文化学科教授 小嶋華津子(こじま・かずこ)慶應義塾大学法学部教授 有澤雄毅(ありさわ・ゆうき)慶應義塾大学法学部専任講師(有期) 山下一夫(やました・かずお)慶應義塾大学理工学部外国語総合教育教室教授 鄭浩瀾(てい・こうらん)慶應義塾大学総合政策学部教授 加島潤(かじま・じゅん)慶應義塾大学経済学部教授
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