天文学者たちの江戸時代 増補新版
/ちくま文庫
嘉数次人
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出版社:筑摩書房 |
出版年:2024年09月 |
コード: 272p ISBN/ISSN 9784480439444 |
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星を見上げ、暦に命を懸けた研究人生の苦悩と果実
ヨーロッパや中国からの知識と格闘し、暦と宇宙の研究に情熱を燃やした江戸時代の天文学者たち。その研究史、宇宙観、人生をたどる。
江戸時代、天文学者たちは星を見上げ、暦に命を懸けた。 鎖国下の日本で外国の知識やことばと必死で格闘し、研究に身を捧げた人びとを描く情熱の天文学史。
・渋川春海による「日本独自の暦」を作る苦闘 ・西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立 ・地動説、彗星、星座は当時どう考えられていたか? ・伊能忠敬の全国測量異聞――幻となった間重富の測量計画 ・オランダ語を独力で習得し、命がけで「ラランデ暦書」を翻訳 ・最新情報を求めシーボルト事件で獄死した高橋景保 etc.
現役の科学館学芸員である著者が、江戸時代の天文学者たちの思索と、ドラマにあふれた人生をたどる。待望の増補文庫化!
解説 渡部潤一
目次: プロローグ 天文と暦――日本の天文学ことはじめ
第一章 中国天文学からの出発――渋川春海の大仕事 1 八〇〇年ぶりの改暦――渋川春海と貞享改暦 2 渋川春海は星占い師?――天文占と星座研究 3 西洋天文学との出会い
第二章 西洋天文学の導入――徳川吉宗・麻田剛立が開いた扉 1 西洋天文学を導入せよ――徳川吉宗の試み 2 西洋天文学が変えた宇宙像――麻田剛立が見た宇宙 3 吉宗の願いが叶う時――寛政の改暦
第三章 改暦・翻訳・地動説――高橋至時・伊能忠敬による発展 1 下級武士が取り組んだ改暦事業 2 拡大する天文方の仕事――蘭書翻訳と伊能忠敬の測量事業 3 地動説への取り組み
第四章 変わる天文方の仕事――間重富・高橋景保の奮闘 1 町人学者の改暦参画――間重富 2 伊能忠敬の全国測量異聞 3 オランダ語と天文学――蛮書和解御用 4 広がる天文学研究――彗星と天王星
第五章 西洋と東洋のはざまで――江戸の天文学の完成期 1 シーボルト事件と天文方 2 渋川景佑の活躍と天保の改暦 3 幕末の天文学 4 江戸の天文学の終焉
補章 書物と西洋天文学 1 西洋天文学の導入ことはじめ 2 西洋天文学の消化 3 天文方の情報源
あとがき 文庫版あとがき
解説 宇宙への情熱 ―時代を超えても変わらぬ思い(渡部潤一)
主要参考文献 写真出典一覧 関連年表
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