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モンゴル時代の「知」の東西 下
上製
宮紀子
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出版社:名古屋大学出版会 |
出版年:2018年02月 |
コード: 602p ISBN/ISSN 9784815809010 |
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人・モノ・情報が行き交う——。世界史上、空前のレベルで展開したユーラシアを貫く「知」の交流。歴史・天文・医学・農学などの諸学振興からラシードゥッディーンの翻訳事業まで、モンゴル帝国による巨大な事績を、漢籍やペルシア語古写本など多言語史料により描き出す記念碑的労作。
目次: 第Ⅳ部 ユーラシア東西の文化交流 第11章 移剌楚才『西遊録』とその周辺 1 胡乱な旅行記 2 疑惑の出版 3『西遊録』、日の目を見る 4 誰もがめざす鉄門関 5 楚才の見聞 6 鎌倉幕府の参考書 第12章 フレグ大王と中国学——常徳の旅行記より 1「世界史」の目撃者 2 背負い込んだタブー 3 モンケの大構想 4 いざ、西へ 5 新たなる資料の出現 附論 マラーガ司天台と『イル・カン天文表』について 第13章 モンゴル王族と漢児キタイの技術主義集団 1 はじめに——クビライ軍の診療カルテより 2 羅天益と史天沢の幕僚たち 3 尊ばれる医卜 4 多芸多才たれ——序文からみえてくる技術主義 5 金朝の閉鎖性 6 モンゴル王族と全真教 7 イスラーム科学との接点——ソルコクタニの庇護 8 もうひとつの接点——ヤラワチ父子の貢献 9 おわりに 第14章『元典章』が語るフレグ・ウルスの重大事変 1 はじめに 2 世祖クビライの聖旨訳註 1)チンギス・カンの扎撒ジャサク 2)ターラービーの叛乱 3)サイフゥッディーン達の誅殺 4)パルヴァーナの陰謀 5)めぐりあう東西文献 3 クビライとフレグ・ウルス 4『集史』が語る後日談 第15章 ユーラシア東西における度量衡統一の試み 1 はじめに 2 大元ウルスの文書二件 3『集史』にのこるガザンの令旨 第16章 ジャライル朝の金宝令旨より 1 はじめに 2 書誌について 3 文書校訂と訳 4 語釈
第Ⅴ部 ラシードゥッディーンの翻訳事業 第17章 ラシードゥッディーンが語る南宋接収 1『集史』第二部「中国史」の種本 2 ラシードゥッディーンと「中国史」 3「南宋・東南アジア遠征」の記事 4 ガザン政権が語りたかったこと 5 日本にのこる資料との連動 第18章 ラシードゥッディーンの農書に見える中国情報 1 はじめに 2 モンゴル軍の兵糧 3 桑の栽培——「樹木の諸事情の知識について」より 4 茶の栽培——「印土と震旦の樹木」より 5 芳香剤と香辛料 第19章 Tanksūqnāmahの『脈訣』原本を尋ねて——モンゴル時代の書物の旅 1 はじめに 2 室町時代の資料にのこる『晞范脈訣』 3『晞范脈訣』の挿絵と佚文 4 こんごに向けて 第20章 Tanksūqnāmahの「序文」抄訳 1 はじめに 2 日本語訳と註
あとがき 初出一覧 図表一覧 人名索引 図書索引 事項・術語索引
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