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張家の才女たち【近刊】 上製
スーザン・マン/五味知子,梁雯 訳
出版社:東方書店
出版年:2024年05月
コード:22408   452p   ISBN/ISSN 9784497224088
 
価格 4,180円
  <近刊>
近日刊行予定のものです。
 
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これは清朝末期の『若草物語』なのである(芦辺拓)

19世紀、清朝末期のエリート階層である士大夫家庭の「才女」たちの物語。科挙を目指して学問に励んだり、官僚として地方に赴任したり、仕事を求めて各地を旅したりする男性たちを、母として、妻として、きょうだいとして、才女はどのように支えたのか。著者は、史料の奥からかすかに聞こえる女性の声を丹念にひろい、場面(シーン)として再構築することで、才女の暮らしをあざやかによみがえらせた。

十九世紀、中国江南・常州。経済も文化も豊かな地方で、女性たちは一家を支えることを期待され、婦人部屋と台所に追いやられていた。だが彼女らは旧弊な学問と体制に縛られた男どもをしりめに、自分の言葉を持ち表現を磨き上げてゆく。やがて時代の激変の中で忘れられていった女たちの姿――そう、これは清朝末期の『若草物語』なのである。(芦辺拓)

【張家および親族の系図】*クリックすると別ウィンドウで拡大表示します。

著者の言葉
 私が用いる「家」の意味をさらにわかりにくくしているのは、中国の女性は結婚後も実家の姓を保ち続けるが、実家を離れて夫の家族の中に入り、夫の家に住むということである。しかし、この本が示すように、張家は三世代にわたってこの伝統的な慣習に従わないですむよう、様々な試みを行ってきた。(略)本書の大部分は張家の記録に直接基づいているが、一部分は私の推測や創作である。私は過去の人々の感情、言葉、行動を生き生きと再現する中国の歴史記述の方法にならった。各章の終わりや、エピローグ、注には、私の歴史家としてのコメントを記した。これは偉大な歴史家である司馬遷が二千年前に打ち立てた形式と批評の範例に敬意を示して、彼同様、歴史記述と個人の判断を分けようとしたものである。(「プロローグ」より)


構成

口絵
日本語版序文
張家および親族の系譜
地図

プロローグ
山東省、済寧(1893-1895)
湯瑤卿 閨秀(1763-1831)
張䌌英 詩人(1792-after1863)
王采蘋 女家庭教師(1826-1893)
エピローグ 歴史家は語る


図版説明
解説(小浜正子)

張家年表
参考文献
索引

■編著者紹介
スーザン・マン(Susan Mann)
ミシガン大学卒、博士(スタンフォード大学大学院)。カリフォルニア大学デービス校名誉教授。専門は、清~民国の社会経済史・明清女性史。(アメリカ)アジア研究協会(AAS)元会長。本書の原書であるThe Talented Women of the Zhang Familyにより、アメリカ歴史学会の東アジア史部門フェアバンク賞を受賞。主な著作にPrecious Records: Women in China's Long Eighteenth Century(1997)、Gender and Sexuality in Modern Chinese History(2011)[邦訳:『性からよむ中国史:男女隔離・纏足・同性愛』小浜・グローブ監訳、平凡社、2015年]などがある。

訳者紹介
五味 知子(ごみ・ともこ)
1980年生まれ。慶應義塾大学文学部卒、同大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、慶應義塾大学文学部准教授。専門は、中国明清史・女性史。論文に「清代の知識人家庭における童養媳」(『慶應義塾中国文学会報』8号、2024年)、「清代の告示にみる女性の行動空間に関する規範」(『聖心女子大学論叢』136集、2020年)などがある。

梁 雯(りゃん・うぇん) 
1980年中国広西チワン族自治区南寧市生まれ。中南政法大学法学部卒業後、来日。慶應義塾大学で日本語を学び、2013年東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。現在、中部大学非常勤講師。専門は、近現代中国法社会史・近現代中国女性史。本書の他、多くの学術翻訳・通訳あり。
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