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天変地異はどう語られてきたか 中国・日本・朝鮮・東南アジア /東方選書53
串田久治 編著
出版社:東方書店
出版年:2020年02月
コード:00880   296p   ISBN/ISSN 9784497220011
 
価格 2,420円
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自然現象を善政か失政かのバロメーターとし、権力者に対する圧力としても機能させた儒教。地震は仏や菩薩の神通力による「吉祥」であると説き、人びとをなぐさめる仏教。イスラームやキリスト教などの一神教が、災害を神の意思のあらわれとしていることで、信者は苦難を受け入れ、団結して復興に向かうことができた。近代朝鮮では日本の植民地支配を「天変地異」と見なし、琉球(沖縄)では、台風だけでなく軍隊なども海からの「来訪者」として受け止め、災厄を幸福へとかえる営みを続けてきた。本書では、歴史・宗教・地域研究者9名が、アジア各地でこうした「天変地異」がどのように語られてきたかをひもとき、いま、自然災害にどう向き合うかを考えるきっかけを提供する。

著者の言葉
そもそも「天災」とは二千年以上も前に中国で生まれた語で、天(自然)が人間界に下した災いであると説明されています。そして、日食や月食など天上の異変だけでなく、地震・火災・水害・渇水・疫病・異常気象などなど、わたしたちの生活に甚大な禍害をもたらす天変地異は、歴史書に記録されて後世に語り継がれています。天変地異を語り継いだのは中国だけではありません。古来、中国文明の影響下にあった朝鮮半島や日本列島はもちろん、日本の中で独特な歴史と文化をもつ沖縄でも、また、しばしば地震や津波、火山の噴火に見舞われるインドネシアでも今に受け継がれています。本書は、アジア諸国に語り継がれ記録された「天変地異」の言説(ディスコース)や逸話(アネクドート)を通して、先人はいかに天変地異と向き合って生きてきたのかを知り、そこから何か学ぶことができるヒントを共有したいと考え生まれました。目をそらさず天変地異に向き合い、ともに考えようではありませんか。(「読者のみなさまへ」より)

目次:
読者のみなさまへ
地図

第一部 宗教と天変地異
失政が天変地異を招く――儒教(串田久治)
「大地震動」は吉祥――仏教(邢東風)
地震は神の徴か?――イスラームの信仰と災害(青山亨)
コラム 天変地異におけるキリスト教の預言と希望(一色哲)

第二部 王権と天変地異
「日本」の誕生と疫病の発生(細井浩志)
朝鮮における天変地異と予言――讖緯書『鄭鑑録』に描かれたユートピア(佐々充昭)
沸騰する南海北山――スルタンの出番か(深見純生)
コラム 災異説から予言へ(串田久治)

第三部 外来者と天変地異
《琉球─沖縄》における海上からの「来訪者」と天変地異の「記憶」――ウルマ島とニライカナイをめぐって(一色哲)
植民地支配は天変地異に代わるものだったのか――近代朝鮮での王朝交替予言の変容(青野正明)
天変地異は天子の責任か?――康煕帝の地震観とヨーロッパの科学知識(辻高広)
コラム インドネシアの外来者 ジョヨボヨの伝説(青山亨)

座談会 天変地異はどう語られてきたか? ――天変地異の両義性

あとがき

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■編著者紹介
青野 正明(あおの まさあき)(桃山学院大学/朝鮮近代史)
青山 亨(あおやま とおる)(東京外国語大学/インドネシア研究)
一色 哲(いっしき あき)(帝京科学大学/日本・南島キリスト教)
串田 久治(くしだ ひさはる)(桃山学院大学/中国思想史・儒教)
佐々 充昭(さっさ みつあき)(立命館大学/朝鮮宗教史)
邢 東風(シン トンフォン)(愛媛大学/中国思想史・仏教)
辻 高広(つじ たかひろ)(桃山学院大学/中国近代史)
細井 浩志(ほそい ひろし)(活水女子大学/日本古代史)
深見 純生(ふかみ すみお)(桃山学院大学/ジャワ地域研究)
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