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台湾新文学運動四〇年 上製
彭瑞金 著/中島利郎・澤井律之 訳
出版社:東方書店
出版年:2005年03月
コード:00626   496p   ISBN/ISSN 4-497-20420-0
 
価格 4,620円
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戦後台湾文学史の決定版日本統治期から1980年代中期に至る激動の歴史の中で、台湾文学はいかなる発展を遂げてきたのか。この時期、特にポスト日本統治時代の台湾の小説・詩・散文・戯曲、さらには文学結社や文学思潮とそれが及ぼしてきた影響を探る。彭瑞金『台湾新文学運動四十年』(春暉出版社、1997年)を全訳、さらに詳細な訳注を付した。台湾文学の全貌を知る恰好の概説書。

編著者のことば
本書の論述は、私の八○年代の台湾文学史観を代表しているが、「簡史」という性格から意を尽くすまでには至らなかった。故に本書が出て以来、いつかは必ず満足のいく台湾文学史を書き上げなくてはならぬと決心したが、残念なことに現在に至るまで実現していない。一九九○年以降この一○年余の間に、台湾文学の研究環境は驚くべき変化をみせた。人材が輩出したばかりではなく、大量の資・史料が次々と発掘され、それは一一○余年前には考えられないことであった。このような状況の下で、私の文学史にも粗雑な部分のあることが明らかになり、それも新たに文学史を書かなければという思い抱かせた理由でもある。しかし、八○年代に完成したこの文学史は、まだ台湾文学が圧迫を受け、その主体性も唆味な状況下で、本土化の観点、つまり台湾人の観点から台湾というこの土地に発生した文学活動を明確且つしっかりと論述した点に、なお存在意義があると自負する次第である。(「日本語版序」より)

構成
日本語版序

第一章 台湾新文学運動の起源
第一節 旧文学の終焉/第二節 文化的抗日運動の出現/第三節 新文学運動の誕生/第四節 彷徨と選択
第二章 戦後初期の文学再構築運動(一九四五年~一九四九年)
第一節 新文学運動の新たな出発/第二節 日本統治期作家の文学継承責任/第三節 二二八事件によって歪められた新文学運動/第四節 二二八事件後における文学再構築運動/第五節 台湾新文学の理想とその基盤
第六節 厳しい環境の中での創作活動
第三章 暴風雨の中の新文学運動(一九五○年~一九五九年)
第一節 変色した台湾と変色した文学/第二節 戦闘を標榜する「反共文学」/第三節 軍中文芸と軍人作家
第四節 現代派と台湾の詩の現代化/第五節 困難の中から萌芽した本土文学/第六節 反共文学の最期
第四章 努力と研鑽の年代(一九六〇~一九六九)
第一節 安定し始めた台湾政局/第二節 反逆するモダニズム文学/第三節 枯れた大地から萌ゆる緑の芽
第四節 本土文学理論と実践/第五節 根無し草の文学/第六節 詩の近代化と本土化/第七節 エッセイの変容と話劇の凋落
第五章 写実への回帰と本土化運動(一九七〇~一九七九)
第一節 変わりゆく台湾/第二節 写実主義文学への回帰/第三節 郷土文学論争/第四節 郷土文学全盛期/第五節 郷土文学の実践と反省/第六節 現代詩の変革と回帰/第七節 演劇の没落と散文の変奏
第六章 本土化の実践と推移(一九八〇~)
第一節 悲しみの中で覚醒した文学/第二節 台湾コンプレックスと中国コンプレックス/第三節 政治を反映した文学/第四節 弱者の声、高らかな調べ/第五節 女性文学/第六節 環境保護文学/第七節 方言文学から母語文学へ/第八節 八〇年代作家分布図/第九節 台湾文学の展望

索引

■編著者紹介
彭 瑞金(ほう ずいきん):1947年、台湾新竹県の人。高雄師範大学国文系卒業。現在『文学台湾』主編、中学教師。著書に、文学評論集『泥土的香味』『瞄準台湾作家』『台湾文学運動40年』『鍾理和伝』『台湾文学探索』など。「台湾作家全集-戦後第一世代」を編集、「巫永福評論奨」受賞。中島利郎(なかじま としお):1947年生。関西大学大学院博士課程修了。岐阜聖徳学園大学教授。『台湾新文学と魯迅』(編、東方書店)ほか。澤井律之(さわい のりゆき):1956年生。神戸大学大学院後期課程修了。光華女子大学文学部助教
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