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衞藤瀋吉著作集(全10巻) 上製
衞藤瀋吉 著
出版社:東方書店
コード:10001      ISBN/ISSN 4-497-20307-7
 
価格 46,200円
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冷静と熱情―その多彩な業績を集大成!戦後、その該博な歴史知識と冷徹かつ実証的な研究によって、日本の近代中国研究を国際的水準に引き上げた一人であり、併せて国際関係研究に学際的手法を採り入れる基礎を築いた衞藤瀋吉東京大学名誉教授の厖大な業績のうちから精選した論著を全10巻に収録。その日中関係や安全保障問題に関する分析は、時流におもねらず、冷静かつ一貫した論旨で評価が高い。他方、歴史の中に生きる人物を描写する際のロマンティシズムは、人間味豊かな名文とともに、読む者の心を惹きつけずにはおかない。なお、解説に代えて、巻末に興趣溢れる鼎談を付した。

2003年11月20に第4巻・第7巻を配本、以降、毎月20日に1巻ずつ配本予定。全巻の構成は「より詳しく」ボタンをクリックしてご覧ください。

*全巻ご購入いただきましたお客さまには、、特典として著者の年譜・著作目録、および著者の知友による文集を収録した『衞藤瀋吉 人と業績』(非売品)を贈呈いたします。
(分売可、各巻4200円。各巻ごとに購入される方は検索画面に戻ってください。)

編著者のことば
推薦の言葉
まず、周鴻慶事件を読みたいと思った。来日中に台湾かソ連に亡命したいと企み、結局、周恩来にたしなめられたかたちで本国に帰国した人物だ。新旧両中国に公平に目くばりをきかせている学者として、かつて私は汪兆銘に関心をもったときに衞藤先生の本を読みあさった。今回集大成された目次をみて、宮崎滔天、中江丑吉の章をはじめ、先生が生まれ故郷の瀋陽でなさった「日中友好親善交歓会」でのスピーチにも、いまから胸ときめかしている。(上坂冬子/作家)
はじめてお会いしたのは、衞藤先生が亜細亜大学の学長のときだった。学者としての輝やかしい業績は知っていて、わたしは少なからず固くなっていたのだが、一瞬にして緊張は吹っとんだ。明るく、おおらかで、およそ学者らしくないわかりやすい言葉で、亜細亜大学の大改革の成果と新たなアイデアを次から次へと示した。楽しそうだった。いやおうなく話にひき込まれた。それ以後、衞藤先生に話を聞く度に、その奥の深さ、幅の広さに驚嘆させられている。何よりも、八○歳になってSARSの最中に瀋陽に飛ぶという行動力のすさまじさに恐れ入る。(田原総一朗/評論家)
子供の頃から大陸で揉まれて育った衞藤瀋吉氏は、言うべきことは言う人だ。きちんと反論する迫力は、右顧左眄のインテリの比ではない。それは英語・中国語で述べる場合も同じだ。すらすらと詩歌をそらんじる人情家の氏だが、中国を論ずるとなると禁欲的な知的分析を行なう。だがそのような知の冷たさと情の温かさを兼ね備えているからこそ、衞藤論文は訴えるのだ。国際関係を論じて歴史書の趣がある。専門家にも一般読者にも薦めたい。(平川祐弘/東京大学名誉教授)
今、著作集として衞藤瀋吉氏の研究活動の全貌に接する時、その広さと深さに圧倒される。そこには、中国・アジアの分析に対する研究者としての禁欲と、止めることのできない愛着が混在している。これが、衞藤中国学の魅力である。ここに収録されている多くの著作の中から一つを選ぶとすれば、私は躊躇することなく『近代中国政治史研究』をあげる。そこには、一九世紀中国の政治史を分析しながら、東西の二つの国際体系の衝突という、壮大な・極めて現代的な問題意識が貫かれているからである。それは、若き日の衞藤氏のひたむきな研究態度を彷彿させてくれる。(山田辰雄/放送大学教授)

構成
第1巻 近代中国政治史研究
Ⅰ 清朝中国とヨーロッパ 清朝体制の弛緩とアヘン戦争/アロウ戦争と太平天国/アヘン戦争以前におけるイギリス商人の性格/砲艦政策の形成/ミッチェル報告書について/ジャーディン・マゼスン商会/ヨーロッパ近代との政治的対決/洋務派小論
Ⅱ 辛亥革命の国際共同研究 辛亥革命の現代的意義/四つの国際会議/辛亥革命研究の動向について
鼎談・衞藤瀋吉+古田和子+平野健一郎
第2巻 東アジア政治史研究
Ⅰ 東アジア政治史研究 広東コンミューン史稿/海陸豊ソヴェト史/南京事件と日・米/京奉線遮断問題の外交過程/田中義一と大陸進出史/対華和平工作史
Ⅱ 研究案内 中共史研究ノート
鼎談・衞藤瀋吉+山影進+平野健一郎
第3巻 近代アジア国際関係史
Ⅰ 戦前のアジア 軍閥混戦/五・四運動/ワシントン体制/中国国民党と中国共産党/南京国民政府と田中外交/満州事変から冀東政権へ/中華ソヴィエトと中国共産党/日華事変/太平洋戦争/戦争とアジアの諸民族
Ⅱ 戦後のアジア 中国25年史稿/戦後国際環境における中国
鼎談・衞藤瀋吉+容應萸+平野健一郎
第4巻 眠れる獅子
眠れる獅子
鼎談・衞藤瀋吉+猪口孝+平野健一郎
第5巻 中国分析
Ⅰ 中国政治分析 中国政治におけるリーダーシップ覚書/中華人民共和国の政治/毛沢東の真意/中国政治における波動リズム
Ⅱ 中国外交分析 周鴻慶事件の示唆するもの/北京の東南アジアに対する態度/北京政府の対外イメージ/中国は国際社会をどう見ているか/日中関係はどうなるのか/日中関係/世界政治の変貌と中国の動向/日中国交20年を検証する
Ⅲ 中国分析の視角 中国報道・日本と世界の新聞/盲人は巨象をなでねばならぬ/日中持味を尊重するの論
鼎談・衞藤瀋吉+高木誠一郎+平野健一郎
第6巻 国際政治研究
Ⅰ 国際政治の枠組……最近の国際政治について/植民地面積の消長/アジア政治体制試論/社会科学とアジア研究/社会科学におけるインターディシプリナリーなもの
Ⅱ 政治と外交……幣原外交から田中外交へ/日華緊張と日本人/日本における対外政策決定
Ⅲ 国際関係と文化……文化摩擦と国際関係/文化摩擦とは?/体験的文化摩擦と国際関係論/文化摩擦と国際緊張/文化圏における中心と周縁/文化接触と文化摩擦
鼎談・衞藤瀋吉+山本吉宣+平野健一郎
第7巻 日本人と中国
Ⅰ 日本人と中国……日本人の中国観/中国革命と日本人/二葉亭と中国
Ⅱ 宮崎滔天……滔天と清国革命はどうして結びついたか/宮崎滔天/宮崎滔天著『支那革命軍談』
Ⅲ 鈴江言一……ある無名の革命家
Ⅳ アジアの中の日本人……中江丑吉書簡集/ある無名の先駆者/王光逖君を悼む/日本人の中のアジア/アジアにおける近代日本
鼎談・衞藤瀋吉+喜志麻孝子+平野健一郎
第8巻 無告の民と政治
Ⅰ ナショナル・コンセンサス論……日本の安全保障力をどう高めるか/非介入の論理/ナショナリズムとその時代/ナショナル・コンセンサス再論/"非介入論理"と日本/いかにして"ナショナル・コンセンサス"を形成するか/安全保障力
Ⅱ 日本のアジア政策……日本のアジア政策/反日論の構造/日中関係より日米関係/平和のための再保障/東を向くソ連/西暦2000年の東アジアと日本
Ⅲ 無告の民……無告之民に国境はない/偶言四片
Ⅳ 満州と私……私の中の「満州」/わが人生、三つの「挫折」/駒場と私/老百姓の目/私を変えた"恋"二つ/年頭に憶う、樹を植えて、骨を埋めよう/医者になりたかった私/かなわぬ男/私の戦後50年史/9月21日瀋陽市日中友好親善交歓会におけるスピーチ
鼎談・衞藤瀋吉+白石隆+平野健一郎
第9巻 日本の進路
Ⅰ 日本の進路……国際政治と安全保障力/日米安保体制再考論/米中接近と日本の選択/南北問題と日本/日ソ関係発展の方途/日本の進路と協力隊/我観・安全保障/総合安全保障と日本の選択/東アジアにおける三層システム
Ⅱ 日本人の選択……みにくい日本人/欧米型国際人からの脱却のすすめ/明治の日本人これからの日本人/日本人のNoblesse Oblige/日本の武器は技術と人柄/日本人の国際貢献
Ⅲ 真摯なる日本人……和田さんのこと/坂野正高理事を悼むの文/山田信夫さんを悼む文/重ねて土屋健治君を悼む
鼎談・衞藤瀋吉+古田元夫+平野健一郎
第10巻 佐藤栄作
Ⅰ 佐藤栄作伝記……佐藤栄作
Ⅱ 佐藤栄作をめぐって……佐藤・ジョンソン会談の評価と今後の課題/栄作と五郎/民主主義は倫理的規範たりうるか
鼎談・衞藤瀋吉+石井明+平野健一郎

■編著者紹介
衞藤 瀋吉(えとう しんきち):1923年、旧満洲奉天生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学教授、青山学院大学教授、亜細亜大学学長、東洋英和女学院院長などを歴任。現在、東京大学名誉教授。第一回吉野作造賞受賞。紫綬褒章・勲二等瑞宝章受章。論著多数。
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