連環の諸相 - 日本統治時代の台湾とロシア人
/日本学研究叢書
精装
塚本善也
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出版社:國立臺灣大學出版中心 |
出版年:2020年09月 |
コード:463409 360p 22cm ISBN/ISSN 9789863504009 |
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本著は日本・台湾・ロシアを研究範囲に定め、三国間の文化交流の歴史、およびその諸側面の実証的探究を中心課題とし、それぞれの相互認識、相関関係とその変容の検証を試みている。具体的には、三国に関連した人物、出来事、事象、特に日本統治下の台湾を訪れたロシア人の事跡を追求し、そこから三国間の文化的連環を明らかにした。例えば、ロシアの東洋学者、民族学者ネフスキーの台湾原住民族研究。それ研究は原住民族のみならず、同時代の日本・台湾・ロシアを取りまいた歴史的環境、文化史的文脈とも密接不可分で、まぎれもなく三国交流がもたらした成果としても読み換えられる。こうした事例の探究と解読を通して、従来の日ロ交流史や日台関係史の区分には収まらない歴史の相関性、交流の多面性を解明し、「グローバルな視点で見るアジア交流史研究」の新しい試みを提示する。
目次: 序章 一、研究課題・問題設定 二、研究の対象・方法 三、本書の構成・内容 第一章 パーヴェル・イビスと「フォルモサ紀行」 はじめに 一、イビスの経歴と「フォルモサ紀行」のテキスト 二、イビス来台の背景―「台湾出兵」 三、イビス来台の目的と台湾調査 四、イビスのまなざし 小括 第二章 博物学者モリトレフトの台湾調査 はじめに 一、モリトレフトの経歴と仕事 二、来台の背景①―19世紀博物学史概観 三、来台の背景②―抵抗と安定 四、調査ルート、日程および目的と結果 五、モリトレフトのまなざし 小括 第三章 大主教ニコライと日本ハリストス正教会による台湾伝道 はじめに 一、台湾における宗教事情概観 二、ニコライと台湾伝道論議 三、台湾伝道者について 四、在台日本人信徒とロシア人 五、在台正教会をめぐる諸問題 小括 第四章 ネフスキーから見る日本と台湾―『ツォウ語方言資料』を中心に― はじめに 一、台湾およびツォウ族を取りまく歴史的社会的状況 二、『ツォウ語方言資料』をめぐって 三、『ツォウ語方言資料』のテキストの「注釈」 小括 第五章 音楽家の出会い/文化の交通―チェレプニンと江文也― はじめに 一、江文也―出会い以前 二、チェレプニン―出会い以前 三、チェレプニンの日本訪問 四、江文也とチェレプニンの交流をめぐって 五、チェレプニンの仕事、教え 小括 最終章
付録『ツォウ語方言資料』;テキストの翻訳 参考文献 あとがき 人名索引 事項索引
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