満洲農業開拓民 「東亜農業のショウウインドウ」の建設と結末
/吉田山叢書001
上製
今井良一
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出版社:三人社 |
出版年:2018年01月 |
コード: 240p ISBN/ISSN 9784908976650 |
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満蒙開拓あるいは満洲開拓とは、当初は日本内地の過剰人口対策(貧農対策)、満洲の「治安」対策、そして対ソ防衛としての性格が強かった。特に「治安」対策・対ソ防衛の役割は終戦まで重視され、開拓民の5割が満洲国とソ連との国境沿いに、4割が、当時、「匪賊」であるとか「馬賊」とよばれた反満抗日部隊の活動地域に入植した。 その後、満蒙開拓の最大の目的は、次第に帝国圏(円ブロック)における食糧確保へと変化していくが、それはいずれにしても東アジア農業のモデル(=「東亜農業のショウウィンドウ」)として、内地では到底望むことができなかった近代的大農業経営を、満洲の地に確立するという「大義名分」のもとに、「帝国」日本が威信をかけて取り組んだ国家的大プロジェクトであった。 農民であるはずなのに、その部分を抜きにして語られることも多い「満洲」農業開拓民であるが、はたして彼ら・彼女らは、理想とされた農業を営むことができたのであろうか。
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