「日中問題」という「国内問題」 戦後日本外交と中国・台湾
上製
丹羽文生
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出版社:一藝社 |
出版年:2018年02月 |
コード: 304p ISBN/ISSN 9784863591622 |
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元防衛大臣・森本敏氏推薦――《日中台関係史を論理的に解きほぐしながら隠された歴史を掘り起こし…日中国交正常化という戦後日本外交史の中で最も難儀な外交問題を『国内問題』として捉え、その政治過程を学術的に検証》 本書は、今日の日中関係、日台関係の起点を検証した意欲的な研究である。 対象は、「2つの中国」問題が、日本にとって大きな政治問題となり始めた池田勇人内閣(1960年発足)から、「日中共同声明」調印が成った田中角栄内閣(1972年発足)初期までの、およそ12年間。この間の日中国交正常化と、それに伴う台湾との断交の政治過程を論じている。 多くの先行研究に依拠しつつ、先行研究では使用されなかった外交史料、限られた範囲でしか流通していない出版物の収集・分析に取り組み、日本における外交史料のみならず、台湾の中央研究院近代史研究所に保存されている外交の史料も活用し、さらに当時の関係者へのインタビューを通じて、事実関係の確認、エピソードなどを丹念に拾い上げた。 多くの課題が山積する「日中問題」は、こうした作業を通じて、「国内問題」として再認識され、新たな未来を拓く契機となるに違いない。
目次: 序章 本論の視座 第1章 池田外交と日中台関係 第2章 佐藤外交における中台バランスの模索 第3章 宰相の椅子と中国問題 第4章 椎名特使派遣における日台間の駆け引き 第5章 田中訪中と日中国交正常化 終章 結論 人名索引
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