中国・社会主義市場経済と国有企業の研究 鉱工業部門についての考察
上製
村上裕
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出版社:八朔社 |
出版年:2017年02月 |
コード: 402p ISBN/ISSN 9784860140816 |
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第1章では、中国の現状を考察する基礎認識のために、公有制vs.私有制、計画経済vs.市場経済という基本的対立点をめぐる予備的検討を行う。 第2章では、国有企業または国有経済部門(または、広義の国有企業、国有及び国有株支配企業)の実態を把握するために、中国の鉱工業部門について、統計データに基づいて考察を行う。 第3章では、国有企業の企業統治、すなわち国有企業の所有・支配・経営の関係、所有者(株主、出資者)、経営者、労働者(従業員)の関係を考察する。 第4章では、第3章に引き続いて株式上場企業の国有株式会社の利潤分配を取り上げて、その実情には社会主義経済であることに起因する、または大株主が国であることによって、同じ株式上場企業のなかの実質私営株式会社の利潤分配とは異なる事象が存在するのか否かを考察する。 第5章では、2000年前後より高い経済成長を示していた中国経済は、2008年頃を境に変化を見せている。それは、企業の売上高や総資産は依然として増加しているにも拘わらず、売上高利益率や総資産利益率が低下傾向を示すようになって来ている。このような変化は国有企業のみならず全企業に現れている。このような変化が発生した要因を探るべく考察を行う。 終章では、第1章から第5章までで明らかにした先行研究や経済の実態をまとめて再確認し、国有企業の発展は資本主義的生産方法によってなされていることを確認する。
目次: 序章 第1章 中国の社会主義市場経済についての諸見解の検討 第2章 国有企業の地位の再評価 第3章 国有企業の企業統治 第4章 国有企業の利潤分配に関する考察 第5章 国有企業の労働生産性と資本の効率に関する考察 終章
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